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EP.00 とある雨の日
少女はたった一人で、両親に会いに行きました。
しかし、いくら歩いてもたどり着きません。
そこへ、素敵な男の人が声をかけました。
──どうしたの? 迷子なの?
少女は顔を赤らめ、こくりと頷きました。
──そっか。じゃあ、そこまで案内してあげるよ。
少女は顔を輝かせ、地図を見せました。
──じゃあ、僕についてきて。
少女は笑顔になり、頷きました。
──ほら、手をつなごう。また迷子にならないように。
少女は顔を赤らめ、彼の手を握りました。
数十分後、目的地である両親の家に着きました。
──ここで大丈夫かな? お嬢様。
少女は驚き、手を離しました。
──それじゃあ、僕はこれで帰るよ。もう二度と迷わないように、気をつけるんだよ。
少女は慌てて、彼に質問しました。
──僕の名前? ……レオニー。いわゆる神様、だよ。
少女は彼に近づき、更に質問しました。
──お礼は受け取るけど、また会えるかは分からないなあ。ああ、でも約束をしよう。
少女の耳元で、彼は約束を呟きました。
──それじゃあ。さようなら。