第八話:百鬼夜行・バトルトーナメント!〜開催〜
表現の足りない部分があるかも知れませんが、そのときは教えていただければ幸いです!
では、どうぞ!!
−視点:狂弐−
『レディース エーン ジェントルメーン!今日この会場にお集まり頂いた紳士淑女の皆様方!今年もやってまいりました!百鬼夜行・バトルトーナメントの始まりです!!
実況を勤めるのはこの俺、がしゃどくろと『座敷童子です。』』
なんか実況のがしゃどくろ、無駄にテンション高いな。
ってか、座敷童子って実況できるのか?人選・・・妖怪選ミスじゃねぇ?
『まずは去年の個人戦のベスト10を紹介するぜ!!
まずは優勝した【オーディン】だ!
オーディンはユグドラシルという世界樹に存在する九つの世界の最高位のさらに上、最高神として知られている!ユグドラシルの神話はどの世界も共通だから覚えとけ!!
んで、こいつは去年グングニルという神器を使い決勝戦を勝ち上がったとんでもない奴だ!
今年はどんなバトルを見せてくれるか見ものだぜ!!
続いて準優勝の【鎖野 狂弐】!
こいつはなんと人間のくせに神や悪魔を打ち倒し、決勝でオーディンを瀕死ギリギリまで追い詰めた怪物野郎だ!
本人曰く、「どんな攻撃もあたらなければ意味は無い!」まさにその通りだぜ!しかーし最後の最後で必中のグングニルの餌食になっちまったのは致命傷だぜ!言うのやるのじゃ難しさ全然違うっつうことだな!
今年は打倒オーディンで優勝を狙うのか!?
惜しくも三位になったのは【サタン】だ!
サタンが地獄の支配者であるのはご存知の通りだが、元が天使というのが驚きだ!正体不明で姿形が毎回変化するのが厄介なところだ!
去年は準々決勝でオーディンに敗れたが3位決定戦で見事ゼウスを打ち破りその座を手にした!「俺の復讐劇はこの程度じゃ終わらねぇ!」あの言葉には痺れたぜ!!
今年はいったいどんな姿をしてるやら!サタンの神への復讐劇はどこまで行くか楽しみだ!!
四位は言わずとも知れず【ゼウス】になるぜ!
ゼウスはオリュンポス12神の長で神々の王の異名を満ち合わせているが四位ってのはどういうことだ!?支配者を意味するその名が泣くぜ!
去年は得意の雷がすべて避けられ、一方的にやられて終わっちまったが安心しろ!落雷を避けるなんざ狂弐にしかできない芸当だ!
今年はどんな秘策を携えて来たのか期待してるぜ!!
五位に食い込んだのは以外にも竜族の【テュポーン】!
百の頭を持つ最強の怪物だ!!その強さは至高神ゼウスを上回るほどらしいぜ!
去年はあの狂弐が相手だったから五位どまりだが相手が違ったらわからなかったな!
今年は大番狂わせが起こるのか!?
ここからは省略形で行くぜ!!
六位は【ヴァルキリー】
七位は【ルシファー】
八位は【朱雀】
九位は【ジャック・オ・ランタン】
十位は【黄龍】
個人戦はこんな感じだ!
次は団体戦のベスト10を紹介するぜ!!
優勝したのはこいつらだ!
【鎖野 狂弐・原野 殉・津三木 聖子】
お前らなら優勝は狙えるぞ!準優勝
【インキュバス・サキュバス・バフォメット】
第三位が以外にも!?
【ウンディーネ・シルフ・サラマンダー】
第四位じゃ納得しねぇだろう!
【孫悟空・猪八戒・沙悟浄】
第五位でも十分です じゃねぇんだよ!
【オーディン・ロキ・ヴァルキリー】
第六位ってあんたらいったいなにやってんの!!
【サタン・ルシファー・ベルゼブブ】
第七位インドの三神って何のことだ!
【シヴァ・ヴィシュヌ・ブラフマー】
第八位お前ら妖怪の鏡だぜ!
【又猫・九尾の狐・鎌鼬】
第九位一匹足りねぇんじゃねぇか!?
【玄武・白虎・青龍】
第十位石化の力は伊達じゃねぇ!
【ステンノ・エウリュアレ・メデューサ】
これで一通り紹介を終えたぜ!
だがしかし!今年はこいつらを脅かす奴らがうじゃうじゃ参加してやがるぜ!覚悟しときな!
開会式はこれで終わりだ!!この後トーナメント表が張り出されるからしっかりと目に焼き付けとけよ!!』
長々と実況のがしゃどくろが喋っている中、座敷童子は穏やかな寝息をたてていた。
ん〜・・・あのバカドクロ長々と喋りやがって・・・
「キョウジさん!!」
「キョウ!!」
おわぁ!びっくりするから耳元で大声出すなバカリアとバカセフィ。
「準優勝って、オーディン様を瀕死ギリギリまで追い詰めたって・・・いったい何したんですか!?」
「団体戦の方、優勝してたよね!賞品なにもらったの!?」
テメェらばらばらに質問してくるんじゃねぇ!
「優勝賞品は結晶体だったな、確か・・・」
≪空の涙の結晶だろ?≫
「そうそう、それだ・・・ってあんだ誰だ?」
誰だこいつ、真っ黒い鎧で全身を覆っていて誰だか全く分からん。
だけど、どっかで聞いたことある声だよな・・・
≪忘れたとは言わせん!!今まで俺にしてきた仕打ちの数々・・・・絶対に許さんぞ!≫
「・・・・・・・・・・・あぁ!お前か!!」
誰だか分からず首を傾げている二人にそっと教えた。
「うそ!なんでこんなところにいるんですか!?」
「出てくるなって言われてなかったっけ?」
≪フハハハハ!今の俺は暗黒騎士だからな、まぁ分かる奴には分かるだろう。すべての世界と繋がってるから誰でも来ることはできるのだよ!!≫
「じゃあなにか?そんな格好をしてるとこ見るとお前も参加すると?」
≪当たり前だ!絶対貴様に復讐すると誓ったんだ!!≫
「返り討ちにしてくれる」
≪貴様との決着がつくのを楽しみにしているさ!では≫
暗黒騎士と名乗ったバカが人ごみの中に消えていった。
にしても、ほんと色んな奴が居るよな・・・・・ん?アレは・・・・エ○デカイザーΣ!?
何でゼ○サーガ スリーの最強マシーンがここに居るんだよ!
って良く見るとエ○ァンゲリオンの14の使途やらス○イダーマンやらが・・・・・おぉ!?
あそこに見えるのってモ○スターハ○ターのミラ○レアスじゃねぇか!
おいおいおいおい、簡便してくれよ・・・・どんだけ怪物がそろいゃ気が済むんだ。
思わず頭を抱えちまった。
まさかアニメやゲームの中の奴らまで出てくるなんて・・・というかそんな世界がマジで存在していたなんて。
≪だから言ったろう!あらゆる世界と繋がっていると!≫
「うるせぇ消えろ」
≪ふん、強がっていられるのも今のうちだ!≫
暗黒騎士はどこからか現れ、唐突に消えていった。
完璧な負け台詞を残しながら。
「でも、本当にすごいよね」
「うん、強そうな人たちばっかりだよね・・・・・・」
なんて話をしているとトーナメント表を見に行った殉がもどってきた。
「個人戦のトーナメント表見てきたぞ!」
「おう、どうだった?」
「えっとね、一番早いのがリアちゃんの二回戦目で、リアちゃんの相手はグリフォンだったよ。
んで次がメシアちゃんの5回戦目、相手はドッペルゲンガー。三番目は7回戦目のセフィちゃんで相手がリトルデーモンだったな。その次が11戦目の俺で、相手は暗黒騎士だってさ。狂弐はシードだから最後だ。」
「了解、そんじゃ俺は適当にふらついてくるわ」
俺は殉達と別れ、一人敵情を視察し始めた。
−視点:リア−
二回戦目か、緊張するなぁ〜
キョウジさんが一人でどこかへ行ってしまったのでボク達はジュンさんに色々と聞いてみた。
「試合会場に行くにはどうすればいいんですか?」
それらしき入り口は見当たらない。
「あぁ、それはあそこに立ってる水色のローブ来た人に、『何試合目出場者の誰々です』言えば送ってくれるよ。それに試合が終わった後呼び出しがちゃんと入るから大丈夫だよ」
なるほど、それなら心配なさそうです。
【これより、百鬼夜行・バトルトーナメント第一回戦を始めます。出場者の方は転送者の所までお越しください。】
そんなアナウンスが流れたのと同時に室内に取り付けられたモニターがバトル会場を映し出した。
そのモニターからは実況のがしゃどくろの声が聞こえてきた。
『これから第一回戦、ヴァルキリーVSヒドラの対戦が始まるぜ!!』
画面に映し出されたヴァルキリーとヒドラ。
ヴァルキリーは大体予想通りの姿をしているが、ヒドラは大きな蛇の体にいつくもの頭を持った姿をしている。
どうやらバトルはフィールドに出た時点から始まるらしい。
画面が切り替わり、何もないフィールドにヴァルキリーの姿が映ったと思ったら相手のヒドラめがけて剣を振るっていた。
『おぉっと!いきなりヴァルキリーの猛攻撃だぁ!!なんて早さだ!目で追うのがやっとだぜ!!』
ヒドラはヴァルキリーの攻撃を避けようと必死だが着実にその数ある頭を落とされていく。
落とされる度に再生していくが、その再生速度よりヴァルキリーがヒドラを刻んでいく速度の方が早い。
そしてついにヴァルキリーの剣がヒドラを真っ二つにした。
『ば、バトル終了!!あっという間に終わっちまったこのバトル!やはりベスト10入りした実力は半端なない!!』
フィールドに居たヴァルキリーと真っ二つにされたヒドラの姿が画面から唐突に消えたかと思うと、ボク達が入ってきた入り口からもどってきた。
「ヴァルちゃ〜んおつかれ〜!」
ジュンさんが手を振りながらヴァルキリーさんに声を掛けた。
「その呼び方はやめてくれと言ったはずだ。」
「まぁまぁ硬いこといわないでさ!やっぱ余裕だったね〜さすがベスト6!」
「今年は優勝を狙う・・・どうやら今年の賞品は神器を上回る物らしいからな」
「またなんていう物を賞品にしてるんだか・・・」
ジュンさんと椅子に座ったヴァルキリーさんがなにやら優勝賞品のことについて話している。
【第二回戦を始めますので、出場者の方は転送者の所までお越しください。】
「あ、ボクの番だ・・・行ってこなきゃ」
やっぱり緊張するな。
「硬くならずにな!まぁ、勝敗はともあれがんばってきな!」
「リア!がんばってね!!」
「落ち着いて戦況を見極めれば勝てる、あたしが言うのだから間違いない」
「う、うん、がんばる・・・」
ジュンさんやヴァルキリーさんやセフィに応援され、ボクは転送者の所に向かった。
転送者の所に行くと、「出場者の方ですか?」と聞かれた。
頷くと「それでは、転送します」って言われていきなり飛ばされてしまった。
フィールドに直接飛ばされるのかと思いきや、控え室みたいなところに飛ばされた。
あっけに取られていると
「戦いを始めるにあたっていくつかご説明させていただきます。」
いきなり声がした。
室内にはボクしか居ないのに。
「この戦いでの勝利条件は相手を戦闘不能にする、参ったといわせる。のどちらかしかありません。そして、このフィールドで大怪我をしたり、殺されたりしても会場に戻ればすべて無かったことになりますので存分にやっちゃってください。フィールドに着いた瞬間からバトル開始ですのでお気をつけください。それでは、5秒後にフィールドに転送します。」
ボクは剣を握りなおして、転送を待った。
【ヒュイン】
と音がして、一瞬真っ白になったかと思うと何もない広野に立っていた。
もちろん目の前にはグリフォンをと呼ばれた対戦相手が居る・・・って完璧に獣ですよあれ!?
しかも、ボクの3倍はありそうなほど大きいし・・・。
なんてことを考えていると、相手が物凄い勢いで突進してきた。
「わわわっ!」
とっさに横に飛んで剣を構える。
グリフォンを見ると、向きを変えてまたも突進してきた所だった。
それよ避け、空いたわき腹を剣で切る。
グリフォンは甲高い泣き声を上げて空へ飛び上がった。
そして、その鷲の羽根を羽ばたかせ突風を起こした。
「そ、そんなのあり!?」
吹き飛ばされそうになるのを剣を支えに何とか持ちこたえる。
くそ、これじゃぁ近づけない!
この状況を何とか打開しようとしていると、急に突風が止みグリフォンが突進してきた。
剣を地面に突き刺し、飛ばされないようにしていたボクはその突進を避けることができなかった。
「ぐあぁ!」
数バウンドした後グッタリと横たわる。
グリフォンが前足を高く上げ、ボクの頭を踏み潰そうと迫り来るグリフォンの姿が目に入った。
ボクってこんなに弱かったっけ?魔王を倒したのって誰だったんだ?ボクじゃないのか?なのになんでこんな事になってるんだ?ボクは強くなくちゃいけないんだ!!ボクは勇者なんだ!
目の前に迫る前足を寸でのところで回避して起き上がった。
不意をつかれた相手の顔を蹴り飛ばし、合間を取る。
「これで・・・・決める!!」
リアが剣を地面に突き立てて呪文を唱え始める。
「我前に立ちふさがりし愚かなる者を幾百ものその槍で貫け!アースランス!!」
様子を伺っていたグリフォンの足元に魔方陣が浮かび上がりそこから突き出た何本もの土の槍が相手を貫き、戦闘不能しした。
戦いが終わった後は、また【ヒュイン】という音がして気づくとカフェPASSING SHOWERの室内に立っていた。
そこにはさっきのグリフォンもいた。
「おつかれさまです」
その言葉で我に返るとウェイトレスの女の子がボクに飲み物を渡してくれた。
「あ、ありがとうございます」
中身は紅茶だった。
「次もがんばってくださいね」
「は、はい」
返事をして、会場にもどった。
会場に戻るとジュンさんが手を振りながら「おつかれさま〜」って言ってた。
そして、いつの間にか戻ってきてたのかキョウジさんはチャーハンを食べていた。
お皿の枚数がすでに2桁突破してるのは触れないでおこう。
「ギリギリだったな。緊張して体が動かなくなっててか?まぁでも、良くあの状況から挽回した。えらいぞ」
そういってボクの頭を撫でるギョウジさん・・・・これ、やめないで欲しいな。
ボクの願いも虚しくキョウジさんは再びチャーハンを食べ始めた。
それと入れ替わるように、ヴァルキリーさんがテーブルの上に置かれた飲み物を飲み干してから感心するように言った。
「もっと長期戦になると思っていた。次はよろしく頼むぞ」
へ?どういうことですか?
思わず首を傾げると
「トーナメント方式で行くと、ヴァルちゃんの次の相手はリアちゃんになるんだー。がんばってリアちゃん!」
ってジュンさんが物凄い笑顔で応援してくれているけど・・・・勝ち目なさそうだな。
【第三回戦を始めますので、出場者の方は転送者の所までお越しください。】
アナウンスが流れて出場者の人が画面の中に現れた。
ボクはキョウジさんの隣に座ってそれを見ていた。
「おいおい、ちょいと遅いんじゃないのか?つか俺の活躍の場面が一向に来ないぞ」
いや、しょうがないだろうバトルの始まり方と観戦の仕方を乗せないとこの先書けないんだから。
「ちっ、しょうがねぇな。なんか奢れそうすれば許してやるよ」
んな我儘な・・・
「なんか言ったか?」
何も・・・・
「おし、じゃぁチョコパフェ30人前」
ちょっとおおおおおおおおお!!!あんたどんだけ食う気ですか!?
「腹が減っては戦はできぬって言うだろ」
NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!