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第十五話:イャクウの料理と狂弐の秘密?

更新かなり遅れました事、誠に申し訳ございません。

詳細は後書きに記載しますので、どうぞ本編をご覧ください。

−視点:イャクウ−


ピピピピピピピピピ

うるさく鳴る目覚ましを止めてベッドから置きだして着替える。

窓から外を見るとこれから日が昇ろうとしているところなのか、淡い青色をしている。

この、朝と夜の入り混じった空をマジカルアワーと言うって、ある漫画で書いてあったな〜

なんて事を考えながら伸びをする。

部屋を出てリビングに行くとすでに狂弐くんが起きていてコーヒーを飲んでいた。


「おはようございます」


「ん、おはようイャクウ」


僕も椅子に腰掛けて入れてあったコーヒーを飲む。

最近はこれが日課になっている。

僕がコーヒーを飲み終って空になったコーヒーカップをおくと、狂弐さんが立ち上がってキッチンへ向かった。

それに続くようにイャクウもキッチンに行った。


「今日は焼き鮭とサラダとジャガイモの味噌汁の3品を作ってもらう。前に一通り教えたものだから俺は一切口出ししないぞ」


「はい」


1週間ほど前から狂弐さんに料理を習いはじめて、今日がそのテストの日なのです。

毎日朝食と夕食を作るときに一緒にキッチンへ行き、手伝いをしながら色々と教えてもらいました。

最初の2日間はずっと千切りやら銀杏切りやをらやらされて、次の日がお味噌汁の作り方、その次の日が魚の焼き方と狂弐さんが作るのを真似しながらやってきたんですが、不安です。


「あぁ、ついでにタイムリミットは1時間な、7時までに7人分仕上げろよ」


「な、7人分ですか・・・」


「おう、お前が作った物がそのまま朝飯になるからな」


「わ、わかりました、がんばります」


イャクウは前に狂弐が使っていた青色のエプロンをつけて作業に取り掛かった。

まず鍋に水を入れて火にかける。

鍋の水が沸騰するまでの間に、ジャガイモを水で洗って皮を剥き適当な大きさに切っておく。

ジャガイモが切り終わったら次はトマトを8つに切って適当にむしったキャベツと斜めに切ったキュウリを一緒にお皿に盛り付ければサラダの完成だ。

サラダを作っている間に鍋の水が沸騰したからここにさっき切ったジャガイモを入れる。

これで後はジャガイモに火が通ったらほうれん草を入れて2、3分ゆでて味噌を入れれば味噌汁は完成する・・・・・・っとあとは焼き鮭だ、フライパンに油をしいてそこに鮭を4切れ、くっつかないように入れて焼く。

順調にこなしていくイャクウに感心しながら時計に目をやる。

意外と時間が経つのは早い物であと15分で7時になってしまう。


「あと15分だぞ〜」


狂弐はイャクウに声を掛けるが当人には聞こえていない。

よし、鮭7人分は焼き終わったからあとは鍋に味噌を入れれば・・・・・・


「できた」


「お〜・・・時間ギリギリだな」


「な、何とか間に合いました」


「それじゃぁ配膳よろしくな、俺は寝てる奴ら起こしてくる」


「はい」


リビングをでて2階に向かう足音を聞きながら食器に盛り付けをしていく。

ある程度並べ終わったころにリアルト、メシア、セフィリアンの3人がパジャマ姿で降りてきた。


「イャクウおはよう」


「・・・おはよう」


「みゅぅ〜・・・おはよ」


「3人ともおはよう」


最後の配膳を終えてエプロンをはずしたとき

ズドォーーン!!

と音が2階から聞こえてきた。

多分ラウシン兄弟が狂弐さんの餌食になったのだろう

ご愁傷様・・・・・・

それから少しして、二人を引きずって降りてきた狂弐さんが席に着いたところで「いただきます」をした。


「なかなか美味くできてるじゃないか」


唐突に狂弐くんがそう言った。


「え、これってキョウジさんが作った奴じゃないんですか?」


「いや、今日は全部イャクウが作ったやつだが?」


その一言で全員が僕の方に向き直った。


「イャクウいつの間に料理なんてできるようになったの?」


「クウっていつもぼくらと遊んでた記憶しかないんだけど?」


「朝ごはん作るときとか、狂弐さんを手伝いながら色々と教えてもらったんだよ」


女性人は狂弐くんの名前が出た瞬間視線が鋭くなり、フィルは関心の眼差しで、フィヴは黙々と食事をしながら僕を見てきた。

正直、結構怖い。

特にメシアが怖い。


「あぁ、今日俺出かけるから昼飯はイャクウに好きな物作ってもらえよ」


苦笑いしている僕に狂弐くんはとんでもないことをさらっと言った。

思わず立ち上がって声を張り上げてしまった。


「そんなの聞いてないですよ!!」


「そうだろうな、言ってねぇもん」


もう駄目だ・・・・・・この人には常識は通じない。

いや、もともとわかってたことですし、僕よりもこっちの世界の常識はあるのでしょうが、他人なんか知ったこっちゃねぇみたいで・・・・・・



「僕、オムライスが食べたい」


「あたしチャーハン!」


「ボクはハヤシライスが食べたいな」


「・・・・・・ハンバーグ」


「ちょ、好き勝手言わないでよ! 僕だってそんなに色々作れるわけじゃな「ほら、レシピ帳」・・・・・・無用な気遣いありがとうございます」


「あぁ、お前ら材料がたくさんあるわけじゃねぇんだからどれか一品だけにしろよ。それにこれも練習だぞイャクウ」


「・・・・・・はい・・・」


狂弐くんは実に色々と考えて居るみたいですが・・・・・・自身なんてこれっぽっちもないんですから、何もいきなり任せなくてもいいじゃないですか・・・・・・

深く沈んでいるイャクウを他所に他の面々は昼になにを作ってもらうかで討論をしていた。


「やっぱりチャーハンだよ!」


「ここはオムライスでいきましょう」


「側近の癖に生意気よフィル!」


「じゃあ言わせてもらいますが、この世界でのあなたの身分はキョウジさんにお世話になっていると言う点では僕らと変わらないのですから、あまり命令など僕にはしないでくださいね僕には!」


にらみ合いを続けている二人を他所にさっさと食事を終えて自室に着替えに行った狂弐がなにやら大きな荷物を持ってリビングに戻ってきた。

やっぱり服装は黒を主体にしたジーパンに赤いドクロ柄の黒いシャツ、そして薄手の黒い長袖のカッターシャツ・・・・・・って全部黒ですね。


「そういえば、出かけるって言ってましたけどいったいどこに行くんですか?」


普段からあまり家を出ようとせず、二言目には必ず「めんどくさい」と言う狂弐くんが自ら出かけるといったので少しというかかなり以外でした。


「ん〜ライブ」


その場にいた全員が喋るのをやめて狂弐くんを見た。


「え、ライブって僕らを置いて見に行くんですか・・・?」


さっきまでセフィリアンと言い争いをしていたフィルが不機嫌そうに言った。


「見に? 違う違うライブしに行くの、めんどくさくて嫌だったんだがいい加減来いって言われたしなぁ」


沈黙がリビングを支配してからたっぷり10秒


「「「「「ええええええええええ!!!!!!!!」」」」」


「キョウかっこいい! バンド名なんていうの?」


「ファントム・メロディー」


「!!! それって、あのファントム・メロディーですか!」


フィヴがびっくりしたように叫んだ


「あのって言われてもファントム・メロディーはファントム・メロディーだが・・・・・・って時間が、それじゃあ行ってくるわ」


「ちょ、キョウさん!」


止める間もなく出かけてしまった狂弐くん、どこまでもマイペースだ。


「ところで馬鹿、さっき言ってたファントムなんたらって何なのさ?」


「馬鹿って言うなよフィル、それはまぁ置いといてファントム・メロディーってバンドグループは今一番売れてる人達なんだよ。曲のつくりとか、歌声とかが凄くてCDの売り上げ300万部突破だって言われてるし、これ見て」


フィヴはそう言いながらビデオを再生した。

どうやら前回のライブ放送を録画したやつらしい。


『俺らのために集まってくれてありがとぉ〜! 今宵はおおいに盛り上がろうぜぇ〜〜!!!』


『これから歌う曲は俺らが最初にバンドを組んだときに作った歌です、あんまり良いできとはいえないんですが是非聞いてください・・・幻影の歌』


♪〜♪〜♪〜♪〜


―広がる空のその向こうで キミはなにを探しているの―


―たった一人で歩く道で キミはいったいなにを思うの―


―隣に居られぬ僕だから せめてもと奏でるその音は―


―空ふく風とあいまって キミに届けとファントムソング―


―僕はいつでも願ってる 強くて弱いキミだから―


―泣かないからとは言わないで 泣いた後には笑顔を見せて―


―キミには合えない僕が歌う 儚き霊のファントムソング―


♪〜♪〜♪〜♪〜


「ね、いい歌でしょ」


フィヴがビデオを止めるまで聞き入ってしまった。

誰もがうなずいた。 セフィなんか半分涙目だ。


「このビデオはジュンに借りたんだ、ジュンってファントム・メロディーの大ファンなんだって」


「狂弐さんそんなことやってたんだ」


「今度キョウさんに何か歌ってもらおう〜♪」


上機嫌のフィヴや、半分涙目で感動しているセフィリアンが居るところ悪いと思ったんだけど


「うん、ファントム・メロディーのことはわかったんだけど今日のお昼ご飯のメニューどうするの?」


それまですっかり忘れていたか、僕がその一言を言った瞬間ピシって音が聞こえた気がしました。


「チャーハン作って!」


「オムライスです!」


「・・・ハンバーグ」


また言い争いが始まったのでため息をつきながら朝食の後片付けをしてこっそりと部屋に逃げた。

あの言い争い、いつまで続くのかな〜なんて思いながら・・・


結局、お昼はハヤシライスになりそれなりに賑やかに食事をした。

その後帰ってきた狂弐さんにバンドのことで付きまとったフィヴとセフィリアンが狂弐さんの怒りに触れたのは言うまでもないことですね。


前書きでも申し上げましたが改めまして、更新遅れまして申し訳ございません。

これにはとても深い訳が・・・


「言ってみろこの野郎」


えっとですね、PCがぶっ壊れてしまい修理に出したのですが戻ってくるまでに1週間とちょっと、設定だの何だのを終えるのに4日ほど・・・・

それからすぐに投与しようと思ったのですが、Wordに保存していた下書きといいますか、そういうのが全て綺麗さっぱり消えてしまい遅れに遅れまくったと言う訳です・・・・・・。

それに、そろそろ進路がかかわってくるので更新の方が週1ペースになると思われます・・・・はい。


「よぉっくわかった・・・星になりやがれぇ!!」


ぐべらぁ! 〜〜〜〜〜〜キラーーーン


「第十六話はなるべく早く更新しろよ、それじゃな・・・・・あ〜イライラするな、ジュンでも殴って気晴らししてくるか」


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