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第十四話:百鬼夜行・バトルトーナメント!〜終幕〜

百鬼夜行もついに終幕です!今回は意外な人物の視点で物語を見ていきますのでご期待ください!

視点:フィル


まったく、フィヴのバカさ加減にはいい加減いやけがさしてく・・・・ん?

なんだ、僕視点なのか。

丁度いい、一緒に笑ってくれよ。フィヴのバカすぎる行動をさ。

ついさっき決勝戦への切符を掛けた戦いが始まったんだけど、フィールドって言うんだっけ?

に出だ瞬間にフィヴ・・・・・・バカが相手に向かって突っ込んでったんだよ。

そんでボゴボコにやられて帰って(投げ返されて)きたんだよ?

これを笑わずになにを笑うというんだい?

とりあえず、戻ってきたバカに蹴りをお見舞いしといだけど・・・さて、どうやって崩していこうかね。

相手をじっくりと観察しながら攻略方法を考える。

自慢じゃないけどここまで勝ち上がってきたのって僕のおかげなんだよ?

初戦の時は僕の指示がなかったら負けてたし、二戦目はバカが余計なことしてくれたおかげで魔王様に僕の技が直撃して危うく絞め殺されるところだったし・・・。

まぁそんなことはいいとして、今回の相手は厄介そうだな。

尻尾の二本ある猫と九本の尻尾をもつ狐とイタチか、曲者はイタチか。

前者の2匹は半端ない魔力を持ってるし、イタチは魔力は少ないが恐ろしく早い。

まずは様子見ながら作戦を考えるとしよう。

フィヴの頭に足を乗せてぐりぐりとしている魔王に声をかける。


「魔王様、適当に仕掛けてくれませんか?」


言っちゃ悪いが、なんでこんなのに様なんてつけなきゃならないんだろう・・・。


「まっかせて!」


フィヴの頭を思いっきり踏みつけて、お得意のダークボールを放つ。

ダークボール(通称意DB)は魔力を圧縮してできた物を投げつけるという、本来ならばなにに使うのか使い道すらもわからないほど初級も初級の誰しもができる技を、魔力の桁違いな魔王が使うと恐ろしい攻撃技に変わる。

DBは、ぶつかれば弾けるという特性を持っているわけで、魔力の量によって弾けたときの衝撃が大きく変わる。最弱だとそよ風程度だが、最強だと樹齢3万年の東京○ームより太い幹を持つ大木を一発でへし折る。魔王が使ってるのは後者ほどの威力をもっている。

は?なんで東京○ームなんか知ってるかって?テレビで見たから。

まぁ、そんな恐ろしい物を撃ちまくっている魔王を横目に、相手の動きを見る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・よし、まずはあのイタチから潰すか。

ついでに言うと向こうの頭は狐だ。

魔王もフィヴも考えて戦うなんてことしないから僕がしっかりしないと・・・。

それにキョウさんも油断できないしね。僕はまだあいつを信用したわけじゃないんだ。


「魔王様とばk・・・フィヴ、まず、あのイタチを潰してから狐を叩く方向で行きます。よろしいですね」


「任せろ!」


「今明らかにバカって言おうとして言い直したよね!フィルの癖に生意気だぞ!」


そこで一生ほざいてろって思う。

口にしても仕方ないから思うだけだ。

さてっと、戦闘開始です!

僕は魔力で剣を作り出す。被るかも知れないけど得意分野は双剣だ。

逆手持ちじゃないけど、裏のキョウさんの戦い方はいい参考になったと感謝しておく。

ついでに言うとフィヴは接近魔法型だから相手に直接魔力を打ち込むという戦い方をする。

確かに、相手の体内に直接魔力を打ち込めばかなりダメージは大きくなるが、その分リスクが大きすぎる。僕はそんな無謀なことはしない。

魔王のDBが止むと同時に駆け出してイタチと対じする。

前回の戦いを見る限りだとすきなときに尻尾や足先を鎌に変化できるらしいな。

そんなのかんけいないけど・・・ね!

右手に持つ剣を突き出し、回避したところを狙って左手に持つ剣で払う。

しかし、尻尾を鎌に変えて防がれてしまった。

チッやっぱり防がれるか。だが、その体制でこれが避けられるか?

突き出していた右手の剣を体制の崩れているイタチ目掛けて横薙ぎに払う。

けれど剣先を少し掠めただけで避けられてしまった。

なかなか・・・・やるね。

一度距離を取ろうとイタチが動くが、そんなことはさせない。

左手に持つ剣を投げで退路を塞ぎ右手に持つ剣でイタチを追い詰める。そして


「フィヴ!!」


「任せて!『魔波まは!』」


完全に僕に気を取られていたイタチは僕の背後でチャンスを待っていたフィヴに気づくことができず、フィヴの改心の一撃を頭にもらってそのまま退場となった。


「次はあんただよ。」


剣を狐に突きつけて宣言した。


「余も舐められたものじゃのう」


相手の狐が喋り始めた。

やはりそれだけの力は持ってたか。


「おぬしらのようなわらし共に風切がやられるとはのぉ」


なんていいながら土煙で自分の姿を隠した狐。

あのイタチ、風切って言うのか。

今更ながらこの獣たちにも名前があることを知った。

そんなのどうでもいいけどね。

土煙が晴れると、そこには和服って言うの?なんか時代劇とかに出てくる姫様みたいな服を着た女の人が立っていた。しかも9本の尻尾と狐の耳は健在で。


「うは!すごい美人さんだ!」


隣で興奮してるフィヴを剣の柄で容赦なく殴り倒してから再び狐を見た。

あいつ女だったのか。因みに、隣に居た猫まで人型化している。

なかなかかっこいい男の人だ。服装は狐と違って黒いタンクトップに紺色のジーンズという、いかにも今風な服を着ており2本の尻尾と猫耳はこちらも健在だ。


「そんな格好になったから何かがわかるわけ?」


剣を突き付けなおして問いかける。

別に問いかけたからなんだというわけではないが流れ的にこう言っておいたほうがいい気がしたからだ。


「そうじゃの、「君たちに勝てる」くらいかのぉ。って双尾なぜ余の台詞と取ったのじゃ」


「・・・・・・・・・・」


「相変わらずだんまりじゃの、少し寂しいぞ」


ヨヨヨといった感じにその場に倒れるように座り込んだ狐を見ながらため息をつく。

はぁ、なんだか戦うのがバカらしくなってきたな。

剣をおろして飽きれていると


「あの野郎、ちょっと顔がいいからって調子乗ってんじゃねぇぞ!」


隣でフィヴがわけのわからない闘志を燃やしている。

いや、もうなんかマジでうざくなったので、今までの恨みと日ごろの鬱憤を晴らすために剣で滅多切りにして退場させてやった。

なにやら不思議そうな目で狐が僕のことを見ている。


「何か?」


「何かって、良いのか?仲間を退場させてしまってよかったのか?」


「別に構いませんよ、あんな空気の読めない馬鹿なんか居ても居なくても変わりませんから。」


「それなら良いのじゃがおぬし、顔がすごく怖いぞよ。」


「ほっといてください、生まれつきですから。じゃ、行きますよ」


すでに投げやりな感じで剣を構えて狐目掛けて走り出す。

すると、予定道理というのか猫の奴が邪魔しに来た。

やっぱり素直に頭はやらせてくれないか。

ついでに言うと魔王は後ろで眺めてる。

我関せずかこの野郎。

なんて思いつつ、剣を振るうが避けられる。

意外とヒョイヒョイと避けてくれるのだ。しかも動きが独特で猫のようだ。いや、猫なんだけどさ・・・。

避け方が3撃目が絶対に入れられない場所に逃げるのだ。

仕方ない・・・というより、もうすでにめんどくさい。


「魔よ集え!白狼の怒りを対なる刃に!我が激昂を切り裂く風に!紫電を用いて全てを滅せよ!『紫封陣しほうじん!』」


僕の持つ二本の剣に紫の電撃が纏わりつく。

それを四方に飛ばしで陣を描く。


「めんどくさいから一緒に吹き飛んで」


この技は本来自分が陣の中に入らないように使う術だ。

内方型術式陣って言う種類で、描かれた陣の中に居る者全てを無に帰す技だ。

ぶっちゃけ死ぬ間際に周り巻き込んで死ねって感じで編み出された技なんだけど、発動と同時に走る紫電がすごく綺麗だから結構気に入ってるんだよね。

今からでも走れば陣から出られるがそれは相手も同じなので、逃げられないように剣舞を続けた。


「フィル!!早くそこから逃げて!!」


背後で魔王が何かわめいてるがそんなもん無視だ。


「おい猫、最後だし名前くらい聞いといてやるよ。」


「・・・・・・“ふたお”だ」


「フィルだ」


互いにフっと笑いあい・・・・・・退場となった。

それなりに面白かったけどさ、あの女狐を巻き込めなかったのが尺だったな。

会場に戻るとフィヴが物凄い勢いでつっこんで来るので避けて足を掛けてやった。

豪快にすっころんで転がっていくのをシカトしてモニターを見る。

画面内では魔王が肩を震わせていた。


「・・・・か、あの馬鹿!!あたしに一番めんどくさいこと押し付けってた!!」


最初は泣いてるのかと思ったら、激怒してました。

どうか怒りが晴れて戻ってきますように。


「・・・苦労してるな」


「あまり言わないでください」


僕の肩に乗っかっている黒猫姿の双尾と会話をしながら観戦することにした。


「のう、わらしよそろそろ終いにせぬか?」


「そうね、あたしもそう思ってたところよ」


「気が合うのぉ」


「まったくね!」


なんだか無言のまま妙に不気味な笑顔で相手を見ている。

っと、次の瞬間お互いにその場を動かないまま何かを飛ばし始めた。

魔王は言わずと知れずDBと呼ばれる魔弾。

狐の方はよく分からないが針のようなものを飛ばしている。


「アレは妖力を込めた毛だ」


言葉にもしていないのに双尾が説明してくれた。

こいつ、心の中でも読めるのか?


「あぁ、尻尾が二つに分かれたとき読めるようになった」


流石妖怪ってか、じゃぁ僕喋らないよ?


「それは私が変人に見られるからやめてくれ」


「・・・・充分変だけどわかった」


話をしているうちに戦況が大きく変わっていた。

狐が優勢の状態だ。

なにがあったか知らないが、おでこがぶつかりそうなほど顔を近づけて口喧嘩なんかで勝負している。

ギャーギャーワーワーと馬鹿らしい。

しかも魔王の奴、口喧嘩弱いからなぁ・・・そのうち言い返せなくなって泣き出すぞ。


「ふん、所詮おぬしのようなちびっ子にはその貧相な体がお似合いぞ!」


「そ、そんなことないもん!ない・・・もん。うぅ、うわぁぁぁん!」


ほら、言わんこっちゃない。


「ば、ばか者!泣き喚きながらそのような魔力を!!」


【チュドーン!】

口喧嘩で負けたのが悔しくてか半べそ状態で開放した魔力が、運がいいのか悪いのか狐に直撃した。

そのせいで狐は目を回して倒れてしまった。


「なんか、あっけないというか情けない終わり方ですね。」


「・・・・・・ですね」


何て言うかアホ臭い。

見ていてすでに頭が痛い。

魔王が狐を戦闘不能にしたので僕らの勝ちが決定したのだが・・・・・。

次は決勝戦で、しかもリア達と・・・・・駄目だ、まったくもって勝てる気がしない。

転がってるフィヴを引きずりながら控室へと向かった。











−視点:イャクウ−


うぅ〜まさかの決勝戦です。

キョウジ君たちに勝てるなんて夢にも思っていなかったので、心臓がどきどき言ってます。


「・・・イャクウ!ボーっとしないで、」


「あ、ごめん」


緊張しすぎて頭の中真っ白ですよ・・・


「向こうはフィルさえ倒してしまえば後は力押しでどうにかなると思うんだ、だからまずはフィルを狙って。」


僕は頷いて杖を見た。

心を落ち着けなきゃ、魔力の伝達や収集に支障がでる。


「絶対勝つよ!」


なんか妙に気合の入っているリアルトを闘志全開のメシアを見つつ僕も杖に気持ちを込める。

絶対に勝つんだ。

僕たちがフィールドに着くと向こうはすでに戦闘態勢だった。

メシアとリアが全力でフィルを倒しに掛かった。

けど、フィルもそれをわかっていたらしく、


「フィヴ今だ!」


孤立結界練紅こりつけっかいれんく!』


4人を閉じ込めるように半円形に薄紅色をした半透明の壁が形成されていく。

僕は直感でアレは危険だと判断した。

そして、同時にリーダーであるリアルトをあの中に入れるわけにはいかないと思うい、自分とリアルトの位置を変える魔法を発動した。


『チェンジポータル!』


瞬時にして僕とリアルトの位置が入れ替わった。

とっさのことでなにが起きたかわかっていないリアルトにVサインを送った。


「この結界はよっぽどの事がないと壊れないよ!」


腰に手を当てて自慢げに話すフィヴの隣でフィルは先の戦闘で黒猫の双尾さんを倒した(自滅)技の呪文を唱えている。


「魔よ集え!白狼の怒りを対なる刃に!我が激昂を切り裂く風に!紫電を用いて全てを「ちょっとまてえええええええええええ!!!」・・・・・なんだよフィヴ」


呪文の妨害をされて不機嫌なフィルなんてお構いなしで怒鳴っているフィヴ。


「何だよじゃないよ!この状況でそんな技使ったら僕らまで巻き込まれちゃうし逃げ場がないよ!!」


「いいんだよ、敵戦力を削れれば。サシの勝負なら魔王様は負けないでしょう。・・・以下省略、滅せよ!『紫封陣しほうじん!』」


「そんな適当でいいの!?」


思わずツッこんでしまった。

とりあえず、僕らは早々に退場する破目になってしまったわけで・・・・・。

せっかくの視点持ちで活躍できると思ったのに・・・・。

だいぶ落ち込んでます。


「イャクウ・・・ドンマイ」


僕たち4人を退場にした張本人にドンマイとか言われたくないよ・・・・

今は会場でリアルトとセフィの一騎打ちを見守ってます。

最初は二人とも唖然としてましたが、あのときの決着をとかなんとか言って戦いだしたわけで・・・。

言葉にできないほど激しい打ち合いを繰り返しています。

剣と剣が打ち合う音がひたすらに響く画面を見ながら、注文していたオムライスを食べる。

僕、これ気に入ってるんですよ。

オムライスを食べているうちに決着がついたらしい。


『奥義!!霧雨』


リアルトの使った奥義霧雨がセフィを切り刻んだ。

霧雨は連続で繰り出す突きで相手を滅多刺しにする技なんだけど、流石魔王って言うだけあって、その殆どは防がれてたけど、決まった数発が致命傷になったらしい。


「僕たちが勝てる道理はこれっぽっちもなかったんですから、当然の結果ですね。」


フィルがさめた口調でそんなことを言った。


「なんで?あんなに強いのに」


「考えてみて、僕たちの元いた世界って争いが殆どなかったんだよ?力わあっても使い方に慣れてないんだから君達みたいに度を続けてきた人に勝てるわけないじゃないか。」


「じゃぁ、なんでさっきはサシなら負けないとか言ったの?」


「フィヴがうるさいから適当にあしらっただけ」


「・・・そうですか」


確かにその通りだけど・・・決勝戦のわりにずいぶんとあっさりというか、盛り上がらなかったね。

<準決勝白熱させすぎたから、沈鐘化方向で書いてみました。>

さいですか。

こうして百鬼夜行・バトルトーナメントは無事終幕したんだけど、この賞品・・・どうにかならないかな?

食べ放題チケットと竜の秘宝って書かれている球なんだけど・・・この球、バスケットボールの3倍くらいあるんでどうしたらいいやら困ってます。

リアルトはチケットを配ってからさっさとどこかへ言っちゃうし、メシアはケルベロスとじゃれてるし・・・・・誰か助けてくださいよぉ〜・・・

僕の悲痛な叫びが聞こえたのか、キョウジ君が秘宝を持ってくれました。


「おら、お前らいつまでここにいる気だ。さっさと帰るぞ!」


「「「「「はーい」」」」」


長かった百鬼夜行も終わり、家に帰ったのだけれど、皆疲れてたのか帰るなりベッドで横になってしまった。

なんていう僕もなんだけど。

疲れたんだからしょうがないよね。

起きたらまずシャワーを浴びようなんて思いながら眠った。

いやぁ、やっとCBTが終わったよ。


「マジで長かったなぁ。」


その分盛り上がっただろ?


「あいつと戦えたのは良かったな」


おかげで俺もずいぶんとネタが溜まったよ。


「お?じゃぁ更新は早いのか?」


もちろんよ!っと言いたいところなんだけど、学校と部活とバイトがあるからそこまで早くは更新できないのさ。


「色々大変なんだな。なんていわねぇからな、2,3日更新でいけよ?できなかったらピ―――して、ピ―――するからな。」


なんとも生々しい脅しを・・・・ヒィ!わ、わかった!がんばるから!!


ところで本編でのリアはどこ言ったのさ。


「あ?なにやら約束を果しに行くっつってたよ」

詳しくは評価/感想をお読みください。


っと、時間が・・・・。

そんなのって有りですか!?をお読みくださってありがとうございます。

これからも面白可笑しい物語を綴って行きたいと思いますので未熟な私ですが、読者様方の温かい目で評価していただけたらなっと思います。

それでは!


「最後だけかっこよく締めやがって、まぁいいか。そいじゃーな」

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