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第十三話:百鬼夜行・バトルトーナメント!〜団体戦編〜

長編って疲れる・・・・。

ってことで、初戦と第二戦飛ばしました。

が、その分物凄いバトルが繰り広げられております。


−視点:狂弐−


・・・なんつーか以外だったな。

あいつらあんなに強かったのか。

今は第3戦目なんだが・・・っとは言ったものの団体はもともと参加数が少ないからすぐに準決勝になっちまうんだが、リア達もセフィ達も普通に勝ちあがっている。

リア達は初戦が去年第三位の精霊チームだったが、難なく打ち破り、セフィ達も去年ランクインしてる西遊記チームを軽く撃破している。

俺たちはというと・・・・ゴーゴン三姉妹のチームに苦戦中だ。

おおまかなルールは個人戦と同じだが、チームリーダーと呼ばれる存在が戦闘不能に陥った瞬間バトル終了となるのが大きな違いだろう。

チームリーダーは最初に決めるが決めた後は変更することができない。


「おい殉、メデューサ抑えろ!!聖子はレウリュアレを頼む!!」


俺らのリーダーは聖子がやっているが、チームでの役割なんざあったもんじゃねぇ。

自分のやりたいように動いている。

よくこんなんで前回優勝できたと関心するほどだ。


「あ!狂弐てめぇ!抜け駆けすんな!」


俺が相手のリーダーであるステンノに仕掛けたとき、横から殉の符術弾が飛んできた。

符術弾が飛んできたほうを見ると殉がメデューサそっちのけでこちらに攻撃を仕掛けている。


「バカ殉が!!聖子があぶねぇ!!」


聖子は霊力で大気の壁をつくって二人を抑えていたがじりじりとその距離を詰められている。

俺と聖子との間には殉が居るのでまっすぐ聖子の元に行くことができない。

しかし、周り込んでいるほどの余裕はない。

仕方ない!!

俺は瞬時に殉の元まで行くと


「だらぁあああああああ!!」


背負い投げの要領で、思いっきり殉をメデューサとレウリュアレ目掛けて投げ飛ばした。


「き、狂弐!!貴様〜!!!」


チュドーンとか言う音が聞こえたが気にせず踵を返し、ステンノを撃破した。

まったく、危うく負けるところだったぜ。


「狂弐てめぇ!!なんてこt【ヒュイン】」


フィールドからカフェに戻された。

なんか痛い奴の台詞とかぶってたけど気にしない。

とりあえず、耳元でギャーギャー騒ぐ殉を拳で黙らせた後会場に戻った。

画面では今、セフィたちが戦っている。


「キョウジさんお疲れ様です。」


「あぁ、ったく危うく負けかけたぜ」


なんて話しながら画面に目をやると見事なコンビネーションでフィヴとフィルが技を決めているところであった。

やるなあいつら、これで出番少しは増えるんじゃねぇか?

因みにあいつらはセフィがリーダーらしい。

目印のティアラをつけている。

そんなことを考えている間にもバトルは続いている。


「魔王さま!そっちに一人行きました!」


「ふふふ、あたしの力をみせてあg「魔王様には指一本触れさせない!!」」


セフィが何か技を使おうと両手を前にかざしたとき、横からフィヴが来てセフィを吹っ飛ばして、向かってきた相手に雷撃を食らわす。


「魔王様!お怪我はありませんか!」


俺は思う、なんて空気の読めない奴だろうっと。

画面越しでもわかるほどにセフィは怒っているというのにフィヴを物凄い笑顔で「魔王様のことは命に代えてもお守りいたします!どんな傷も負わせませんからご安心を!」とかほざいてる。

起き上がったセフィは鼻の頭を少しすりむいていた。


「魔王様お怪我を!?いったい誰が!」


「お前だ馬鹿者が!!!」


セフィの容赦のない魔弾でそのまま戦闘不能に陥ったフィヴをやれやれといった感じで眺めていたフィル。

相手のリーダーはすでに捉えられており、勝負は決してフィヴも気絶しているにもかかわらずセフィの怒りは収まらないのか、相手のリーダーをこれでもかと言うほどボッコボコにしていた。


「あ、次は準決勝ですね。キョウジさん行きましょう!」


「行くってどこへだよ」


「何言ってるんですか?次、ボク達とキョウジさん達のチームの対戦ですよ」


「・・・・・・はぁ!?」


ちょっとまて、そんなの初耳だぞ。

俺はテーブルの上に置かれたトーナメント表(殉が映してきたもの)を見た。

確かに、準決勝でリア達と当たるようになっているが・・・・・・これは少し飛ばしすぎじゃねぇか?おい、どうなんだよライターさんよぉ

<黙秘権だ>

後で覚えとけ。

殉や聖子はもう転送者テレポーターの所に行ってるみたいだし、俺も急がないと。


「キョウジさん、急いでくださいよ」


「おう、わりぃ今行く」


リア、お前待っててくれたのか・・・。今更だがいい奴だな、今度なにか特別に作ってやるか。

俺たちが転送者の所につくと、殉が遅いぞと言ってきた。

まぁ、俺が悪かったわけだし、素直に謝ったが、こんな奴に・・・・なんて気持ちのほうがはるかに大きかった。

控室で話し合ったが、結局うまくまとまらずグダグダのままフィールドへ飛ばされた。

フィールドに着くとイャクウが詠唱を始めていた。


「まずい、散れ!!!」


俺たちは即座にその場を飛びのいた。

その直後、今まで俺らが居た場所を氷の矢が襲った。

こうして、俺たちとリア達の勝負が幕を開けた。











−視点:リア−


今は控室でキョウジさんたちと戦うに当たっての打ち合わせをしています。


「メシアはジュンさんを抑えて、あの人は遠距離型だから接近戦には弱いと思うんだ。で、イャクウはフィールドに着くと同時に詠唱始めて、使う技は範囲の方がいいかな。その間にボクはショウコさんに攻め入るよ。キョウジさんは無視、近寄ってきたら極力戦わないで距離を取って。キョウジさんは接近戦が得意だから近づいたらたぶんやられる。いい?」


「コク」


「まかせて」


メシアとイャクウはそれぞれ返事をした。

その後すぐにフィールドに飛ばされた。

イャクウは作戦通り呪文を唱え始めた。

メシアは飛びのいたジュンさん目掛けて駆け出している。

ボクは一度キョウジさんを見て、居る場所を確認してからショウコさんに向かって駆け出した。

ショウコさんとボクの直線状に遮るように立っていたキョウジさんはさっきの回避行動で大幅にその位置をずらしている。今ならキョウジさんが体制を立て直すより早くボクはショウコさんの所にたどり着ける!

ボクの中ではそう確信していた。にもかかわらず、キョウジさんはボクの前に立ちはだかった。

とっさに足を止め、横に転がるようにして回避行動を取る。

すると、今ボクが居た場所がえぐられている。

危なかった、一瞬でも遅ければいきなり負けるところだった。

今のでわかったかと思うが、このチームのリーダーばボクだ。

っと、そんなことよりなんでキョウジさんがこんなに早くこの位置まで戻ってこれたのかを考えた。ボクが確認したときはまだ回避行動の前転と途中だったのに。

一瞬キョウジさんから目を離してキョウジさんが居たであろう場所を見ると、その位置も大きくえぐられた様になっていた。

なるほど、崩れた体制のまま地面を思いっきり殴るか蹴るかして今の位置まできたのか。

ボクとキョウジさんの距離はおおよそ20m。この距離は正直言って危ない。キョウジさんなら一瞬で詰められる距離だ。

けど、動くに動けない。下手に動けばキョウジさんの技の餌食、それを避けても後ろで控えてるショウコさんの遊撃までは対処できない。

そんなギリギリの状態を打ち破ったのはメシアだった。

ボクの危険な状態を見て、戦ってたジュンさんを力ずくでキョウジさん目掛けて吹っ飛ばしたのだ。

ボクはその隙に大きく後ろへ跳躍して距離を取り、体制を立て直した。

ボクを真ん中に右にイャクウ、左にメシアだ。


「殉てめぇ邪魔すんじゃねぇ!!」


「うるせぇ!お前こそさっさとけりつけりゃ良かったじゃねぇかよ!」


キョウジさんとジュンさんが言い争っている。

今がチャンスだ!


「行くよ!」


ボクがまっすぐ駆け出し、右方向にイャクウ、左方向にメシアが駆け出して二人を囲んだ。


『レイ・ブレード!』


『エリアブリザード!』


『ブレイカーアース!』


ボクは剣から光を放つ斬撃を飛ばし、イャクウはキョウジさん達が居る場所のみに雹を含んだ吹雪を起こす。そしてメシアは大剣で地面を切りつけ、キョウジさん達の足場を崩した。


「!いい争いなんかしてる場合じゃなかっ!クッゥ!」


「防御が間に合わな!ぐぁ!」


キョウジさんとジュンさんがボク達の攻撃を直撃して倒れた。

これを好機と見てショウコさんを倒しに向かった。

三人でショウコさんを囲み、それぞれ技を出すけど、大気の壁で阻まれて殆ど届かない。

しばらく攻撃を続けていると


矢符時雨やふしぐれ!』


『気弾!』


後ろから二人の攻撃がボクを襲った。

その攻撃を、とっさに動いたメシアが大剣を盾に防ぐ。

一旦三人から距離を取って様子を伺う。


「おい殉、あれやっぞ」


「え〜、あれやるの?嫌なんだけどなぁ〜・・・」


「つべこべ言うな!聖子もいいよな?」


「あまり気は進みませんが、負けたくはないですから。」


「はいはい、わかりましたよぉ。」


どうやら取って置きの技を使うらしい。

ジュンさんが札を取り出して何かを唱え始めた。


「我等が人に在りし二つの意思を逆転し、御身を操りて対者を葬れ!『意転呪符いてんじゅふ!』」


ジュンさんが持っていた札が弾けると、光の粒子が三人を覆った。

しばらくしてそれが晴れると、三人は何も変わらずに立っていた。

いったい、なにが起こったんだ?

その疑問はすぐに解決した。


「ふぅ、なんで表は私のことを封じこめるのでしょうか」


「シャハハ!しょうがねぇだろう、裏なんざお呼びじゃねぇっつうこったろう!」


「久々だからあまり慣れてないけど・・・・彼等が相手なら十分かな」


三人ともさっきまでと雰囲気がガラっと変わっている。

キョウジさんなんか物凄く丁寧な言葉遣いで私とか使ってるし、ジュンさんは半分狂ったようになってるし・・・もともとおかしかったけど、ショウコさんも男みたいな喋り方をしてる。

どうなってるんだろう。


「シャハ!おい、そこの黒髪ぃ!」


ジュンさんがボクを指差してきた。


「なにが起こってるかわからないって顔してんなぁ、俺が教えてやるよぉ。俺たちゃよぉ、裏人格って奴だ。人間誰しも裏と表があんだろぉ?その裏側を無理やりり表に引き釣り出したわけだぁわかったかぁ?」


そんなことができるんだ・・・。


「っつぅこって行くぜおらぁ!!」


特攻してきた裏ジュンさんをメシアが止め、その後ろからやってきた裏ショウコさんをイャクウが魔法で誘導した。

その後ろで腰に手を当てて立ってる裏キョウジさんがため息をついている。


「はぁ、なんで私がこんなことをしなくてはならないのですか・・・」


「っるせぇなぁ、戦え銀尾ぎんお!おら、『呪符刀じゅふとう』だぁ!」


小鎌これん、そう怒鳴らないでください。巫様みようさんも何か言ってあげてくださいよ」


「仕方ないんじゃか、分かり合えないんだもの」


「そういうこった!」


裏キョウジさんが裏ジュンさんが札で作った2本の剣を逆手に持って構えた。


赤青眼せきせいがんの君、リアさんと申しましたか・・・・参りますよ!」


なんて言うやいなや、とんでもない速さで100mの間合いを積め、双剣乱舞をはなって来た。

逆手持ちにもかかわらず、首元を狙った正確な突きや左右からの首と腹を狙った交差切りなど、高度な技ばかりだ。

キョウジさんにこんなことができるなんて思ってなかった・・・。いや、正確にはキョウジさんじゃないのか。

ボクが攻撃を剣で受け流していると、唐突に裏キョウジさんの姿が消えた。

!?どこに行った!


「うわぁ!」


イャクウの叫び声が聞こえ、そっちに目を向けるといつの間に移動したのか裏キョウジさんが、裏ショウコさんとのコンビ攻撃でイャクウを切り刻んでいた。


「イャクウ!」


「リア!危ない!!」


「油断大敵つうことわざってしってっかぁ?」


イャクウに気を取られ、油断しきっていたボクの背後から裏ジュンさんが札を爆発させてきた。


「ぐわぁ!」


数メートル飛ばされた。

ボクに気を取られていたメシアも、裏ショウコさんの霊力の篭った蹴りをもらって僕の近くまで転がってきた。近くにはイャクウも倒れてる。

つ・・・強い、流石去年優勝しただけある・・・・。

でも、勝てない相手じゃない。今のキョウジさんは早いけど、強い相手じゃない。

もし、ジュンさんの使う札術が魔法に順ずる物ならボクの魔法で解除できるかもしれない・・・。元に戻ったときキョウジさんが居なければボク達にも勝機はある!


「メシア、イャクウちょっと耳かして」


倒れた状態でヒソヒソと話しをした。


「いい?今のキョウジさんは強くない、早いだけだからメシアが止めて、僕とイャクウでキョウジさんを倒す。その後ボクの『スペルキャンセラル』でジュンさん達を元に戻せるかやってみる。元に戻せればボク達でも勝てるよ」


「わかったやってみるよ」


「任せて」


ボク達は起き上がって構える。


「そろそぉ、止めといきますかぁ」


裏ジュンさんと裏ショウコさんがボクたち目掛け突進してきた。

裏キョウジさんはそれを見ている。

思ったとおりだ!


「今だ!」


ボクの掛け声とともに、突進してきた二人よ避け、裏キョウジさんを仕留めに掛かった。


「な!?」


不意に狙われてパニックになっている裏キョウジさんのことをメシアが大剣で押し倒した。

そこにボクの剣とイャクウの『ライトニングチャージ』が裏キョウジさんを貫いた。

断末魔の叫び声を上げて裏キョウジさんは動かなくなった。

キョウジさんごめんなさい!!


「つっかえねぇ〜なぁ〜銀尾のやつぁ」


「余裕で居られるのも今のうちですよ!」


ボクはすぐさま裏ジュンさんの懐へ潜り込み、『スベルキャンセラル』を使った。

青い光が裏ジュンさんを包むと、元のジュンさんに戻った。

成功した!

そのままジュンさんを突き飛ばし、それに巻き込まれた裏ショウコさんにも同じ技を使う。

二人とも元に戻した。

これで、向こうの戦力を大きくそいだ。


「一気にたたみ掛ける」


メシアが大剣をブーメランのように投げる。投げられた大剣はまっすぐジュンさん達目掛けて飛んでいくが、立ち上がったばかりのジュンさんに防がれてしまう。

それを待ってましたかとばかりにメシアが大剣をキャッチして、ジュンさんを一刀両断にした。

これで、残りはショウコさんだけだ。


「ショウコさん、これで残りは貴方だけです。降参してくれませんか?」


「・・・・・・仕方・・・ありませんね、勝ち目・・・ありませんものね」


こうしてキョウジさんたちとの勝負に決着がついた。

・・・・勝てるなんて思ってなかった。

カフェに戻るやいなやボクは立てなくなってしまい、キョウジさんにおんぶしてもらって会場に戻った。


「次でCBT終わりか?」


そうしたい・・・・。

そろそろネタが溜まってきたからさっさと終わらせないとわからなくなる。


「でも、まさか負けるなんてなぁ」


リア達は団体戦が基本だろ?なら負けてもしょうがないだろう。


「俺、内側で見てただけだけどな」


なんだ、あれ内側から外の様子見れるのか


「おう、じゃないと暴走したときどうすんのさ」


暴れっぱなしとか?


「冗談じゃねぇ!俺の体をわけのわからん奴に勝手に使われてたまるか!」


わけわからんて、裏の自分だろうに・・・


「そんなのしるかぁぁぁぁ!!!」


あ〜・・・嫌な予感がするから俺はこの辺で・・・・逃走!!


「あ!!マテや!!俺に憂さ晴らしさせろぉぉぉぉぉぉ!!!!!」




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