サヨナラと、言えたなら
君と出会ったあの日の事。
もう忘れたけど、君との思い出は残ってる。
席が隣になった事があったよね。
君に何度怒られたっけ?
委員会の日も、君を怒らせた。
自分でもよくわからなくなって、
何でこんな事するのかなって、考えてみた。
君の事が好きだったんだ。
間違えた愛情表現だったな。
数学をいつも教えてもらってたね。
ありがとう。おかげで理解出来たよ。
美術の時、隣の人と君と、三人でよく話してたね。懐かしいな。
英語が終わると、君は真っ先に自分の所へきて、「発音いいよね、外国人みたいだったよ」って褒めてくれたね。
それからしばらくして、授業が終わるといつも遊びにきてくれたね。
君にプレゼント。 結構恥ずかしかった。
教科書の下に箱を隠して、「数学教えて」って言って箱をスライド、君に渡したっけ。
それから家庭科の時もいつも遊びにきてくれた。
ボロボロの汚い手を、「綺麗だよ」って褒めてくれた。
そしてやっとメールアドレスを交換した。
その時はもう、告白しないと決めていたけど
「当たって砕けろ」って君に言われて告白したんだよね。
両想いだった。惚気た。
嬉しかった。たった三週間でも、
×させてくれた。
さよなら。君をもう傷つけたくない。
君を不幸にしたくない。
不幸になるなら自分だけでいい。
だからもう誰も×さない。
自分の存在理由は、大切な人を守る事。
だから守らなきゃ。嘘をついて君に嫌われる様に仕向けて君を不幸から守らなきゃ。
それがハッピーエンドでしょ。