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第四十三話

 イーリスが由忠の病室に戻ったのは、それからしばらくした後のことだ。

 病室にいるのは由忠夫妻だけ。

 すでに神音は帰っていた。

「どうしたのです?」

 一気に20歳は老けたように見える由忠がベッドの上で死人のような顔をしていた。

「今、御義母様がお見舞いにいらっしゃっていたのです」

 遥香がコーヒーをイーリスに出す。

「ほう?」

 当主が人格破綻していても、さすが伯爵家というべきか、イーリスはカップから香る芳香に口元を緩めた。

「それでね?」

「随分、とっちめられたご様子ですね」

「わかります?」

「自業自得とは思いますから……栗須殿達は?」

「悠菜ちゃんを起こしにいってもらっています。ルシフェちゃんは綾乃ちゃんを捜しに」

「綾乃が?いないのですか?」

「ええ」

「……」

 イーリスは残念そうにカップをサイドテーブルに置いた。

「私も探しに行きます」

「いいですよ。“今の綾乃さん”でしたら、そんな」

 遥香としては何でもない。ただの言葉に過ぎない言葉。


“今の綾乃さん” 


 イーリスはそこにひっかかった。


「―――誰が、憑依しているのです?」


「えっ!?」

 驚く遥香を見て、イーリスは直感した。

「水瀬がウソをつけないのも、ぽろっと考えたことがすぐ口に出るのも、全ては、遥香様の遺伝だったのですね」

「もうっ……どうしてイーリスさんってそう鋭いのかしら」

 遥香はちょっと残念。という顔でイーリスに言った。

「あなたは由忠さんの大切な部下、悠君にとってかけがえのない姉。……なにより私の可愛いエリスとエマの親」

「前者二つは全身全霊で辞退したいのですが」

「ふふっ……そんな方ですから、真実を知る権利はあると思います」

「……」

 遥香の言葉を待つイーリスは思った。

 単なる冗談から、とんでもない真実が出てきた。

 瓢箪ひょうたんから駒とはよくいったものだ。

「倉橋事件のこと、覚えていますね?」

「はい……まさか」

 イーリスは青くなった。

 あの時、綾乃と融合しようとしていたのは……。

「その通りです」

 勘弁して欲しい。

 イーリスは無意識に胸のロザリオを握りしめた。

「ティアナ・ロイズール・トランシヴェール……魔界のお姫様です」

「何故憑依しているか……そこまで知る必要はない、そうですね?」

 イーリスは遥香の言葉を聞くことを放棄した。

「それを知らなければならない理由はないはずです。とにかく、綾乃ちゃんは味方なのでしょう?それだけ知っていれば良いのでしょう?」

「―――賢明な判断に感謝いたします」

 遥香は深々と腰を折った。



 綾乃を見つけるのは簡単だった。

 綾乃は病院内のコンビニにいた。

「うーん」

 綾乃があまりに真剣なため、折角お菓子を買いに来た子供が怖がって近づこうとしない。

「何してる?」

「あっ?……イーリスさん?」

「菓子か?」

「はい」

 綾乃は楽しげに微笑んだ。

「珍しいお菓子ばかりで、何にしようか迷っていました」

「いくつか試せばよいではないか」

「……悠理さんにダイエットするって約束しちゃったんです」

 綾乃が真剣に見ていた場所がどこか、イーリスにはわかった。

「食べたいが、カロリーが気になると?」

「ヒドイんですよ?悠理さんったら!」

 綾乃はお菓子を棚に戻しながらイーリスに言った。

「人のコト、“ぶくぶく”だの“二の腕タプタプ”だの」

「確かに、菓子ばかり食べていたら確実にそうなるな」

「イーリスさん、どっちの味方ですか?」

 綾乃が恨めしそうな視線を向けてくるのを面の皮ではじき返しつつ、

「節制しろということだ……遥香様が心配していた。戻ろう」

「はい」

 どうやら、一番気にしていたらしい菓子を手にした綾乃が、心配そうにイーリスに訊ねる。

「私、太ってます?」

「今は、大丈夫だ」

「なら、いいですよね♪」

 菓子なんてわからないイーリスの眼から見ても、“食べたら確実に太る”とわかるパッケージのその菓子を手に、綾乃はレジに向かった。


「ふふっ……これは楽しめそうです」

 ほくほく顔で菓子の入ったレジ袋を抱きしめる綾乃。

「運動はしたほうがいいだろうな」

「大丈夫です」

 廊下を歩くのは、春物のワンピースにボレロというお嬢様然とした綾乃と、スタイルがよくないと着こなせない流行の最高級ファッションに身を包むイーリスだ。

 すれ違う者達全員が見とれたように足を止め、二人に視線を送ってくる。

「ボタン、きつくないか?」

「もうっ!」


 二人が廊下の角曲がった時だ。


 イーリスの耳に、聞き慣れない言葉が届いた。


「?」


 どう見ても日本人ではない。東欧系の西洋人らしい少女が、イーリスにはわからない言葉をわめきながら廊下を走って来るのだ。


「カノッサ!」

 どうやら綾乃の知人らしい。綾乃の咎めるような言葉ですら聞こえないのか、少女は慌てたというか、かなり焦った口調で何事かを綾乃に告げる。

「!?」

 その言葉がわかるのか、綾乃は驚愕の表情を浮かべた。

「綾乃?」

「イーリスさん」

 レジ袋をカノッサと呼んだ少女に押しつけながら、綾乃は言った。

「武器、持ってきてますか?」

「ナイフなら」

「十分です」

 綾乃は頷くと、軽く右手を振った。


 ブンッ


 一瞬。


 一瞬のことだった。


 綾乃の手には、どこに隠していたのか、豪華な彫刻が施された見事な細身の剣が握られていた。

 その剣から放出される強大な魔力。

 それは、かの“聖杯”を始め、多くの呪具を見聞してきたイーリスでさえ、見たことどころか、聞いたことがないほどの恐るべき魔法刀であることを示していた。

「グリムが現れました」

 綾乃は廊下を駆け出しつつ、イーリスに告げた。

「悠理さんが予め展開していた防止結界のせいで、今ならテレポートで逃げられることはありません」

「防止結界?」

「テレポート侵入できても、他へ移動できない―――別名、テレポーターホイホイです」

「どういう名前だ?それより、グリム?―――あの敵か!」

 イーリスはスカートの中、太股のホルスターからナイフを抜いてその後を追う。

 窓の外、影が3つ、イーリスの視界の端に映った。

 悠菜、ルシフェル、栗須の三人。

 あいつ等も気づいたらしい。


「カノッサによれば、グリムは結界を突破するために、中庭から裏庭に向け移動中です」

 イーリスの走る先で、廊下に停められていたストレッチャーが独りでに浮き上がり、凄まじい勢いで窓ガラスを割って窓の外に落下した。


 ガシャンッ!


 それが、綾乃の魔法によるものであることは明白だ。

「なんて無茶を!」

 割れた窓から外に飛び出す綾乃。

 イーリスはそれに続きながら綾乃を咎めたが、

「窓は勝手に割れたんです」

 綾乃はあっさりと受け流した。

「私のせいじゃありません。文句があるなら、あんなヤワな窓を作った人に言ってください」

「……」

 あまりの自己中心的な発言に、イーリスは、どう言葉をかけていいか自体に困窮した。



「裏庭ですね!?」

 騎士のスピードに完全に追随しながら、栗須はモップの握りを確かめた。

「はいっ!お姉さま!」

 ルシフェルは、二人の間にナニが起きたか、なるべく考えないようにして、二人に続く。

「間違いなく、グリムがいます!」


 バンッ!


 一挙動で4階建ての病棟一つを飛び越えた三人は、空から場所を確かめた。

 病院の裏庭―――正しくは運河公園の緑が広がっている。

「テレポート避けの結界でグリムは徒歩で移動するしか方法がありません」

「よく出来ました!」

「エヘヘッ」

 よほど嬉しいのか、悠菜は満面の笑みを浮かべて喜んでいる。


 着地。


 再び駆け出した三人のやや後ろには、窓をぶち破った綾乃達が合流する。


「瀬戸さん?窓破ったの!?」

 ルシフェルが驚いた声を上げたが、

「破れたのです」

 綾乃はにべもない。

「グリムの移動速度の遅さが気になります」

 悠菜が言った。

「何か気になります―――警戒してください!」


 裏庭のいくつかの小さな建物を迂回し、飛び越し、そして悠菜達は目指す相手に遭遇した。


 病院と公園をわけるフェンス。


 なぜか、グリムは女の子を抱きかかえながらフェンスの上に立ち、息を切らせていた。


「さすがに運動不足ということですか?」

 まず、グリムに声をかけたのは綾乃だ。

「ぜぇ……ぜぇ……そ、そうかもしれません」

 本気でバテた。といわんばかりのグリムは汗だくでようやくそれだけ言った。

「ち、ちょっと待ってくださいね?」

 グリムが何事かを口にした途端、メイド服姿の幽霊がどこからともなくあらわれ、グリムの口に栄養ドリンクのストローを含ませ、巫女装束の幽霊がタオルで汗を拭く。


「ふうっ―――お待たせいたしました」

 幽霊達が消えるのと同時に、グリムは普段通りのさわやかな声で

「わざわざのご足労、ご苦労様ですが……」

 女性陣からの冷たい視線には耐えかねた。

「あの……何か?」


「……メイドに巫女」悠菜。

「最低」綾乃。

「変人」ルシフェル。

「悪趣味です」栗須。

「不道徳」イーリス。


 全員の意見をまとめると、「痛い病人」扱いとでもなるだろうか。


「ち、ちょっと待ってください!」

 グリムは慌てて反論した。

「そ、それは私のことですか!?」


「他に誰がいるんですか?」

 悠菜はあっさりと認めた。イーリス達もそれに異存はないという顔で頷いた。

「幽霊を使役するのはともかく、なんですかあの格好は!」

「い、いいじゃないですか!何が悪いのですか?メイドと巫女はオトコのロマンですよ!?」

「シスターはないんですか?」

 綾乃の、場の空気を読まない問いかけに、グリムは我が意を得たりといわんばかりに頷いた。

「さすがにお目が高い!もちろん!シスターの衣装は私の秘蔵品で―――」


 ガンッ!


 グリムの顔面に石がめり込んだ。


 当然、投げたのはイーリスだ。


「ふざけたことぬかすな!この(自主規制)!」

「イーリスさん、お口が悪すぎです」

 綾乃はイーリスを咎めた。

「そうです」

 何故か悠菜もそれに続く。

「オトコはそういう趣味があるんですよ?―――汚らわしいですけど」

 悠菜は身震いしながら震える声で言った。

「羽山君を看護婦フェチとか、コスプレマニアとかバカにしていたクセに、いつの間にかはまっているんですから」

「……は?誰のことです?」

 ついポロッと出た言葉は引っ込めようがない。

 悠菜は口を押さえつつ、グリムを恨めしそうな眼で睨んだ。

「あ、あなたが気にする必要はありませんっ!」

「そうはいわれても」

「そうです」

 綾乃が言った。

「そんなヘンな人が側にいるなら、警戒しなくてはなりません。女の子として」

 救いを求めるように悠菜は視線をさまよわせるが、全員が「誰だ?」という眼で自分を見ている。

 悠菜は顔を赤くして、半ばヤケクソ気味に怒鳴った。

「―――ゆ、悠理のことです!」

「ああ。なんだ」

 イーリスは妙に腑に落ちたという顔で頷いた。

「さもありなん」

「そうなんですっ!悠理は、数十の式神をすべて美女、美少女で編成しています。普段は着物姿なのに、最近はこっそりマイクロビキニまで手を出しています。でも、メイドとシスターには手を出していません!」

「……いい趣味ですねぇ」

 グリムは心底感心したという顔で言った。

「マイクロビキニかぁ……」

「とにかく!」

 栗須が怒鳴った。

「こんな変人と同じ空気を吸うだけで苦痛だというのに、ガマンして、普通なら心底シリアスなシーンなのに、何でこんな外れた展開になるんですか!?」

「しかたないです」悠菜は呆れた。という顔で言った。

「敵が“これ”ですから」

「納得しました」

「一言ですか?ひどいなぁ―――で?」

 グリムはフェンスの上から全員を見下す格好で言った。

「何かご用ですか?」

「ええ―――とりあえず」

 モップを構える栗須がそれに答える。

「その子を降ろして―――殺されなさい」

「どっちもイヤです」

「っ!!」

 栗須が飛翔し、グリムの脳天にモップを振り下ろそうとするが―――


「!!」


 ババババッ!!


 栗須の一撃は、幾重にも展開された防御魔法をうち破ることが出来ず、栗須は地に降り立つ。


「私の複合魔法障壁をほとんどうち破るとは―――ホントにあなた人間ですか!?」

 グリムから感心されようと、栗須はこれっぽっちも嬉しくない。

「褒め言葉なら、もっと気の利いた言葉があるでしょう!」

「十分褒めているんですが―――っ!」

 グリムは凄まじいまでの魔法攻撃の直撃を受けた。

 防御魔法を最大にしても防ぎきれず、なんとかそらせて凌いだ一撃。

 グリムは先程の幽霊二人に支えられて難を逃れたが、そうでもしなければフェンスから転がり落ちていたろう。

「な、何をするんですか!?」

 グリムは真っ青になってわめいた。

「こ、こっちには人質がいるんですよ!?」

「知らない」

 攻撃を仕掛けた悠菜は冷たく言い放った。

「貴い犠牲―――とでもいっておけばいい?」

「あ、あなたねぇ」

「お姉さまの一撃を防ぐなんて、許されることじゃありませんっ!」

 悠菜はその愛らしい外見とは裏腹なまでに迫力のある声を張り上げた。

「お姉さまの一撃、自ら望んで受け入れて当然です!もう一度やり直して!さぁ!その脳天、割られなさいっ!」

「そんな理不尽な!」

「イヤなら私が痛めつけてあげますっ!」

「だから人質!」

 グリムは抱きかかえた女の子を悠菜達の目の前につきつけた。

 それは、皆が見知った顔がいた。


「―――萌子ちゃん?」

「そうです」

 ぐったりとした萌子を抱きかかえ、ふふんっ。と勝ち誇った顔のグリムだったが―――。


 ドドドドドドッ!


 襲い来る魔法の槍襖を前に、恐怖で顔を引きつらせた。


「な、何考えてるんですか!」

「やめろ悠菜!」

 周囲にそれ以上の行動を止められた悠菜は、暴れながら怒鳴る。

「グリムさん、どうやって萌子ちゃんを味方につけたかは知りませんが、あなたに味方するなら、例え萌子ちゃんでも敵ですっ!」

「違ぁぁぁうっ!」

 グリムは泣き叫んだ。

「この子は私の人質ですっ!」

「敵の人質は敵っ!」

「どういう理屈ですか!」

 理不尽な理由でグリム襲いかかろうとする悠菜を羽交い締めにする栗須が悠菜の耳元で囁いた。

「やめなさい。これはお姉さまの命令です」


 ピタッ


 恐らく、呼吸どころか心臓の鼓動ですら止めたのではないか。と疑いたくなるほど、悠菜はすべての動きを止めた。


「はぁ……はぁ……びっくりした」

 グリムは青い顔をしつつ、呼吸を整える。

「びっくりしたのはこっちです」綾乃がグリムを咎めた。

「グリム?これはどういうことです?」

「演出ですよ―――姫」

「演出?」

「ええ。囚われのお姫様を救う旅にご案内いたします」

「自分が悪の帝王だとでも?」

「いえいえ」グリムは首を左右に振った。

「私は謙虚でして―――」

「ではさらに謙虚に、素直に獄界に帰るという選択肢は?」

「それでは面白くありません」


 ポイッ。


 グリムの横に立つ巫女が悠菜達の前に一枚の紙を放り投げた。


「では、ゲームを始めましょう」

 メイドの幽霊により萌子の喉元にナイフを突きつけられた綾乃達は攻撃が出来ない。

 苦々しいという顔で睨まれていることが心地良いといわんばかりの顔で、グリムは高らかに宣言した。

「私は今、協力者と、人質を入手しました。二人を助けてほしかったら、そこに書いてある謎を解き、私の迷宮へお越し下さい」

 ふわっ。

 グリムは萌子を抱きかかえたまま、フェンスを越えた。


「しまっ!」

 栗須達は慌ててフェンスに迫るが―――。


「ア゛ーッ!」

 奇妙な悲鳴を残し、グリムの姿がフェンスの向こうへと落下しつつ消えた。

 それを合図にしたように、悠菜達は、奇妙な浮揚感に襲われた。

 足が踏ん張りを失った―――違う。

 足場が無くなった。というか、地面が崩れた。

「お姉さまっ!」

 さすがにメイドとはいえ、浮揚の力はない。

 悠菜は真っ正面から栗須に抱きつくと、宙を舞った。

「な、何が?」

 驚く栗須の目の前で、地面を構成していた土や木々が漆黒の闇の中へと崩れてゆく。

「落とし穴です。お姉さまぁ♪」

 悠菜は栗須の胸の中に顔を埋めながら甘えた声で言った。

「私達をここに誘いだして、穴に落とすつもりだったんでしょう」

 すりすり。

 栗須の胸に顔をすり寄せる悠菜の説明を聞いた栗須は、悠菜を抱きしめながら言った。

「成る程?でも、穴に落とす程度では」

「勿論、あの穴の中、スゴイ数の妖魔がいます」

「!」

「でも、穴の中を今から焼き払います。お姉さまを危険にさらしはしませんっ!」

「それはありがたいのですが」

 栗須は周囲に浮く仲間達や、地面を見ながら言った。

「あの、どなたか、グリムが地面に飛ばした、あの紙を手にしている方は?」

「……」

「……」

 全員が一斉に首を左右に振った。

「ということは?」ルシフェルが額を抑えながら言った。

「あの穴の中には、敵の重要情報が?」

「どうします?」

 綾乃が最も年上のイーリスに訊ねる。

「グリムの居場所を知る唯一に近い手かがりですが?」

「やむを得ない」

 イーリスは穴を睨み付けた。

 もうそろそろ、病院関係者が事態を確認に来るだろう。民間人を巻き込む可能性が高まる前に、事態を収拾しなければならない。

「全員、武器はあるな?―――これより突撃、敵を殲滅後、穴の中を調べる。突入と同時に“閃光”。なお、炎系、爆発系の魔法は紙を焼く可能性が高いので厳禁―――何か質問は?」

 全員が沈黙で承諾を示した。

「よし―――続けっ!」


 イーリスはナイフを手に穴の中へと切り込んでいった。



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