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番外編「雪が降りました!」
「京本さ〜ん!」
日が沈みかけた時間に、京本さんと駅前で待ち合わせをした。
京本さんは小さく手を振りながら立ち尽くしていた。ロングコートがよく似合っていた。
「すみません、待たせちゃって」
「大丈夫」
京本さんはポケットに手を入れて歩き出した。その後ろ姿を追いかけるようにした。
「今日は寒いなー」
「そうですね。夕方から雪が降るそうです」
「へぇ〜。確かに雲行き怪しいもんね」
ちらっと、京本さんの方を見ると、白い息を吐きながら空を見上げていた。
綺麗だなぁ...
「ん?どうした?」
「いや、かっこいいなーって思っただけです。そんな言わせないでくださいよっ!」
目が合った時によくあるあのきょとんとした目!可愛すぎるっ!
「あ!ゆき!」
「.....」
「京本さん!雪ですよ!雪!」
今年初雪。寒いけど、そんなことより嬉しかった。雪なんて降るだけで心が楽になる。
「冷たっ!」
顔に大粒の雪が当たった。ゆきサイコー!
「今年初雪ですね———」
「...うん」
京本さんのあったかい手が、頬に触れた。




