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「今日は恥ずかしいところを見せてしまったね」


 帰り道、孝弘は少しだけ照れながら声をかける。


「いえ、そんなことはありません」


 彼はもう前を歩こうとしない。アオイの横に並び、歩調を合わせ、駅までの道を歩いていた。

 アオイは、ふと、彼の横顔に視線を送る。


「……どうかしたかい?」


「いえ……今日は、いい天気ですね。明日も晴れるそうですよ」


「それも気象データを?」


「はい」


「ははは。アオイがそう言うのなら、テレビの天気予報よりよっぽど正確だろうね」


「…………」


 アオイは迷っていた。

 この言葉を口にしていいのだろうかと。それは本来、彼女が取るべき行動ではない。優先行動でもなければ、意味のある行動でもない。

 それでも彼女にはそうすべきだと思った。……或いは、そうしたいと思ったのかもしれない。


「……孝弘さん、一つ、よろしいですか?」


「うん、どうしたの?」


「――……手を、繋いでもいいですか」






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