はじまりはじまり…??
音楽の力…ってなんじゃらほい???となった作者が妄想しまくった結果です(笑)
評価頂けたら嬉しい…です…!!!
えっと…ここは…どこ??
周りは椅子だらけ。何故か自分よりも下の場所にある。
…あっ、そうか、私は舞台に立っているんだ。
なんでこんなことも忘れてたかなぁー、ボケてきたかな。
ホール内の静寂を切り裂いてオーボエの音が響く。
ソリストである私はそれに合わせてチューニングをする。
AーDーGーEー。
腕の中のバイオリンが鳴る。
そして始まるオーケストラの前走。
弓を構え、ソロに入る準備をする。
指揮者からのキューが飛んだ。
…あれ?緊張したかな…手が震えて入れな…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ピピピピピピピ!!!!!
けたたましく鳴る目覚ましい時計で目が覚めた。
なんじゃこりゃ。すごい汗じゃん。
まー、あんな夢見たらなー。
私、鳴沢茜は27歳、独身女性。
バイオリン弾きやってます。
独身って自ら言ったんだから!傷はえぐらないでよ!?
夢の内容で分かったかも知れないけど、バイオリン弾きとしては致命傷なほど、私はあがり症なわけで…。
本当はあんな華々しい舞台なんか立ったことありません。
コンクールだってボロボロッと雪崩起こしたみたいに崩れ落ちましたよ、ええ。
そして今、私は弦楽四重奏のユニットを組んで仕事してたりする。
…あっ、今日打ち合わせじゃん、遅刻する…!!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あ、茜やっと来た〜」
「ごめん!いや、ちょっとね…」
「どうせ寝坊でしょ」
「あっはっはー、バレましたか」
待ち合わせ場所にいたのは、我がユニットのリーダー、しっかり者のコントラバス奏者、大滝優奈だけだった。セーフ!
「他の二人はー?」
「一人はそこ走ってる」
優奈が指さした方向を見るとヒールにも関わらず全力疾走している強者がいた。ビオラ奏者、浅間志保。なかなかの変人っぷりを誇っていたり。
「ごめーん、ご飯食べてたら遅くなった!」
…ちなみに、かなりの大食いでもある。
そして、最後の一人、チェリスト、森下みのり(もりした みのり)。滅多に遅れることは無いんだけど…どうしたんだろ?