第70話
マイコちゃんが席に戻ってくる
「ゴメンね…あ、パフェ食べてても良かったのに?」
「あ…いや…」
「お茶したらさ!小物見たいからどっかお店に…」
ーカランカランー
その時
喫茶店に入ってくる数人の集団
「おー…レンジ君に……マイコだっけ?」
マコ姉ぇだ!
恐らく、高校の友達だろうか…数人を引き連れてる
「あ……どうも…部長の先輩ですよね?」
「ん?まーねぇ♪つーかさ、珍しい組み合わせね……レンジ君が…ナナちゃん以外、の女の子とお茶なんて」
…マコ姉ぇ…ナナちゃん以外の所をワザと強調してる…?
マイコちゃんを見る
一瞬…一瞬だけ眉間にシワを寄せた…!
「マコ、もしかしたらこの2人付き合ってんじゃね?」
マコ姉ぇの友達がマコ姉ぇに聞いてる
「あ……分かりますか?アハハ!今日から…付き合う事になったんです♪」
「だってさ〜やっぱ!邪魔しちゃ悪い…」
「あ〜…今日は私が急にお茶に誘ったからさ、アンタら先に頼んどいて?奢るから」
マコ姉ぇは友達達にお金を渡す
「マジで?つか、マコは?」
「あー私はこの男の子…親戚だからさ…ちょっと話あるから…来て?裏の駐車場に」
「あ…うん…」
「れ…レンジ君?」
「悪いね…マイコ…私ら親戚だからさ…ちょっと話あるから」
「あ…はい…」
僕は駐車場に連れて行かれる
「…どういう事なの?」
「あ…いや…その…」
僕は今までの経緯を話す
「…はぁ…」
マコ姉ぇは深くため息を吐き頭を落とす
「ねぇ、レンジ君…」
「な…何…?」
「君って優しいし、男の子らしからぬ気遣いも出来るし素晴らしいと思ってたわ?」
「………」
「だけど違ったわ」
「…!?」
「グズ…とんでもないグズ」
「………」
言い返せない…
「何なの?アンタ…好きでもない女の子のペースに巻き込まれてパフェまで喰って…ホントバッカじゃないの!?」
「そ…それは…僕が押されちゃって…」
ーググッ!ー
すると…マコ姉ぇは僕の胸ぐらを掴んできた…!
「アンタさ…?…いつまで感違いしてるっつーのよ?人が良いってのはそういう事じゃないのよ?」
「ま…マコ姉ぇ…」
「アンタはね、人が良いままで、周りのみんなから優しいレンジ君、と思われたいから…そーいった態度ののままで過ごしたいって思ってるからこうなるのよ?」
……!!
「そんな、自分で今まで作り上げて来た人格に…甘えきってんのよ!!このグズ!!」
マコ姉ぇが怒鳴る…
でも、その通りだ…
「んで、どーにもなんなかったら頼れる従姉妹のお姉ちゃんを頼って助けて下さいってなぁ…虫が良すぎんのよ!!…このグズ!!」
ードシン!!ー
「あうっ!!」
僕はマコ姉ぇに突き飛ばされる
「サイッテー…アンタマジで最低!大っ嫌い!!アンタなんか大っ嫌いよ!!」
「マコ姉ぇ…」
「ナナちゃん…様子がおかしかったわ…」
「え…ナナちゃんが…?」
「道端でいきなり大声上げたり、私の掴んだ手を振りほどいて走って逃げちゃうし」
逃げちゃう…?
「最後に、私…ウソつきって言われた…おまけに嫌いって言われたわ…涙流しながらね」
「ウソつきって…え?」
「…君達ね…両思いだったのよ?」
!!!
「今日、ナナちゃんが相談しに来てさ…私、我慢出来なくて言っちゃったのよね…その辺りは謝るわ」
「そ…相談…?」
マコ姉ぇは1つ溜息を吐くと…
「昔から、レンジ君とナナちゃんから相談受けてたの…僕はナナちゃんが好き、私はレンジが好きってね」
「そ…そんな…」
ナナちゃんが…
「ナナちゃん、すっごい…メッチャクチャ喜んでたわ…変な声出してたし…」
じ…じゃあ…ナナちゃんは!
「結局…両方私が言っちゃったわね…」
そんな…ナナちゃんが…!
マコ姉ぇは駐車場の車輪止めに足をかける
「良い?今日中にどうにかしなさい!今日中よ!!絶対に!」
「今日中…」
「あのマイコってのを今すぐに振って、ナナちゃんをレンジ君の彼女にしなさい!」
「…う…うん…」
「返事が小さい!!」
「は、はい!!」
マコ姉ぇは突き飛ばされた僕の側に寄り、しゃがみ込む
そして
「突き飛ばしたりしてゴメンね…でも…これが…お姉ちゃんからの……最後のお願いよ?」
「ま…マコ姉ぇ…!?」
マコ姉ぇが……涙…
「このままレンジ君がナナちゃん以外と付き合うのも…ナナちゃんが泣いてるのも耐えられないの…だからお願いよ?」
「わ…分かった…!!」
「レンジ君なら…絶対に出来る…!絶対に…!!」
ーコクリ!!ー
僕は無言で頷く
……何とか今の状況を打開しないと!




