第59話
「ふむ、失敗か…」
「ごめんなさい…」
ーカチッー
自宅、ヒトミさんはタバコに火を付ける
白い煙がゆっくりと揺らめく
「まぁ、お互いに邪魔だてが入ったからね…」
「うん…クルーだっけ?ヒトミさんが邪魔されたのは」
クルー…
テラーの選りすぐりの4人をクルーと言うらしい
「まぁな…お前の方はどうだったんだ?」
「あ…うん…その…全く歯が立たなかったわ…」
「ふむ…マイコが全く歯が立たないなんてなぁよっぽどのヤツだね…何か言ってたか?」
「…ナナちゃんとは、正々堂々と勝負しろって…それで私に軍配が上がるなら何も言わないって」
「ふむ…」
ヒトミさんは考える
「まぁ良い…私は少し出掛ける」
「あ…うん…」
時刻は既に23時過ぎ…
こんな時間に…?
「委員会?」
「……まぁ、そんなとこだ」
ヒトミさんはリビングを出る
その時、ヒトミさんは私に言う
「相手が正々堂々と言うなら、そのやり方でやれ…アンタはそれで勝ちな」
—パタン—
リビングのドアが閉まる
正々堂々…か…
ヒトミさんがそう言うなら私は迷わない
正々堂々…
普通にレンジ君に想いを伝えれば良い…
私は自分の部屋に戻る
私は部活で撮ったレンジ君と一緒に写った写真を見る
彼は真面目で優しい性格
私の正直な気持ちを打ち明けよう
正直な気持ちで…ぶつかるしかない…!
近い内に…
レンジ君と会おう
ナナちゃんが居ても居なくても
私の想いを伝えるべきだ
そうして、私は眠りにつく
深く、深く決意をしながら…




