第180話
……………………
「な…?」
私はエリさんからの話を聞いた
その内容はあまりに驚愕であり、私の精神的な物にもダメージを与える物だった
ナナちゃんを、間接的に殺害したのはエリさん
可愛がっていた上司本人がナナちゃんを病気にして殺害した…
…それを聞いても吐きそうな位ショックだった
自ら弟子を殺害して、そしてその後に死神として彼女を育てあげた
冷静に…一切感情的にならずに…
それだけでも、エリさんという人には恐れ入る
しかし…私が聞いた話はそれだけではなかった
「そ、その…最後の話は…ナナちゃんにしないんですか?」
「……しないわ…だから…あなたも心の中にしまっておいて欲しいの」
「そんな…今の事を言えば…ナナちゃんきっと…」
「……そうね…でも、私にはそんな勇気は無いの」
勇気…?
「………」
エリさんは遠くを見つめたままだ
…この先、私は今の話を抱えたままエリさんとナナちゃんに接する事になる
私は…彼女に黙ったままでいられるのだろうか
……いや…一番苦しいのは…エリさんだ
いつでも口に出来る事を黙って…彼女のそばにいるというのはどんなに辛い事か…
その心境は計り知れない
私が考えていると
「マイコ…ゴメンなさいね…やっぱり、重た過ぎる話だったわね」
その眼は…悲しい決意にも感じ取れた…
エリさん…
あなたはなんて…
強い人なんだろうか
……ナナちゃん…
ナナちゃんは本当に良い人を上司として…師匠として仕えてるんだよ
今すぐ、彼女に伝えたい…
私は…そう思う
「…エリさん…1つ約束してくれませんか?」
「…何かしら?」
「…お約束は守ります……でも、今の事…今回の件が終わったら、ナナちゃんにきちんとお話して下さい」
私はエリさんの瞳を見つめる
「………分かったわ…あなたやレンジ君だけに、心に留めておけ、なんて身勝手よね…」
「…約束してくれますか?約束してくれなかったら、ナナちゃんと会ったら私、言っちゃいます」
「…えぇ、約束するわ…」
ースッー
エリさんは小指を私に差し出してくる
「さすがはヒトミの弟子ね…強い子ね」
「えへへ…約束ですよ?」
ーキュッー
エリさんと私の小指が絡めあう
………
ナナちゃん…




