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エレベーターの中で

作者: 堤 伸一

昭和の頃、バブルなんかまだなかった頃のお話です。

私は友人と街に遊びに行きました。高校の同級生でとても気の合うマッチョでシモネタ大好きな友人です。

確か、映画を見に行ったんだと思います。ビルの上層階にある映画館へ。

一緒にエレベーターに乗った人の中に、ブロンドの鮮やかなお嬢さんがいました。

すらっとした姿は日本人にはない美しさで、きれいだなーと見とれていると友人が小声で話しかけてきました。

「べっぴんさんやな」

「うん、きれいな人だ」

「ちょっと聞いてみいや」

「なにを?」

ひそひそ話は続きます。

「ネーチャンなんぼや、って」

「! おいおい。それはないぞ」

「日本語なんかわからへんって、なぁ」

「いや、失礼だから」

「ええやん、ええやん」

もちろん本当に聞くはずもないことなんですけど少し声が大きくなっていたかもしれません。

途中の階でエレベーターが止まりおじさんが乗ってきました。

おじさんは誰にいうでもなく「8階押してください」と。

「はい」

と答えたのはきれいなブロンドのお嬢さんでした。


いやー まいったまいった。

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