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ウォルヴァンシアの王兄姫~淡き蕾は愛しき人の想いと共に花ひらく~  作者: 古都助
第二章『竜呪』~漆黒の嵐来たれり、ウォルヴァンシア~
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王宮の双子医師からの、提案書!

ウォルヴァンシア王宮医師、セレスフィーナの視点で進みます。

 ――Side セレスフィーナ


 イリューヴェル皇国、第三皇子……、カイン・イリューヴェル。

 突如彼を苛んだ『禁呪』と呼ばれる存在は、遥か昔に行使を禁じられた忌まわしき術……。

 その中でも、自身の命を代償に他者を害する類のものは、魔術に精通し、禁忌の螺旋にその身を委ねた者であっても、行使をするには相当の覚悟が伴う。

 ……普通の神経であれば、自身の命を捨ててまで行う者はいない。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 王宮医師の一人である、私、セレスフィーナ・フェリデロートは、その日の深夜、失礼だとわかってはいても、取り急ぎ国王陛下に許可を頂きたい案件があり、面会を申し出ていた。

 夜着の上から上着を羽織、ソファーに腰かけている目の前のウォルヴァンシア国王、レイフィード陛下に一礼し、自身も腰を下ろす。

 テーブルの上に用意してきた資料を差出し、小さな小瓶を添えるように置く。


「カインの件についての話、だったね?」


「はい。夜分遅くの面会をお許し下さり、誠に有難うございます。まずは、私の報告をお耳に入れて頂きながら、こちらの資料に目を通して頂ければと」


「……」


 レイフィード陛下は資料を手に取り、内容に目を走らせながら確認を始めた。

 まだ、これは小さな可能性ではあるけれど、もしも……私と弟であるルイヴェルの解呪が間に合わなかった場合、非常に有効となる方法となる。

 私は今日の朝にあった出来事と、その後にルイヴェルと調べた結果、その確証を得る為に、『過去に保存しておいたある物』をフェリデロード家の厳重な保管庫から持ち出し申請を通し、この時間帯になるまで、カイン皇子の治療と平行しながら調べを行っていた。

 私の視線の先で、小瓶に入っている『ある人の血』が当時の色を保ったままそこに在る。

 淡い光の星屑を散りばめたように、血が微かに神秘の気配を纏いながら……。

 これからのカイン皇子の解呪にあたり、万が一の事が起きた時、必要となる不可欠な物。

 正確には、この血を体内に宿す『ある人』の現在の血が必要になるのだけど……。

 私の話を全て聞き終えたレイフィード陛下が、一度瞼を閉じ思案の気配を顔に浮かべる。


「……『この方法』を、万が一の時の為に用意しておきたい、と。君達王宮医師はそう考えているわけだね?」


「はい……。その必要がないよう、私とルイヴェルで、解呪を行う為の術構築を成すつもりではありますが、先の瘴気の件を考えますと……」


 禁呪だけでなく、もうひとつの呪い……正確に言えば、術者の不慣れさによる事から生じた望まれぬ副産物。それが、禁呪と混ざり合い、『瘴気』という厄介なモノを生み出してしまった。

 両者は複雑に絡み合い、今は私とルイヴェルの術で抑え込んでいるものの、いつまた予想外の事態を引き起こしてくれるかはわからない。

 だから……、カイン皇子を救う最後の砦として、『あの御方』の助力を得られる確かな証がほしい。その為に、私はレイフィード陛下の前にいる。


「確かに、この方法であれば、カインの命は無事に禁呪の戒めから解放されるかもしれない。……けれど、『この方法』を行うには、『危険』が伴う事もわかっているかな?」


「……はい。それは重々承知しております」


「十数年前に、君達とその父君が『あの子』に施した『封印』。いまだ解ける事のない『枷』に影響が出た場合、……その覚悟は出来ているかい?」


「『あの御方』にご協力をお願いする以上、今回の事も、今後の事も何か不測の事態が起きた場合の責任も処置も、元より、全て覚悟は出来ております」


 王宮医師として、『あの御方』に『封印』を施した者の一人として、私もルイヴェルも、確かな覚悟と責任を抱いて、この報告書を纏め上げた。

 

「わかった……。君達王宮医師の言葉を信じよう。だけどね、僕の一存じゃ、流石に決められない事だからね。ユーディス兄上やナーちゃん、それから、本人にも僕から許可を得られるように話してみるよ」


「はい。どうか……、よろしくお願いいたします」


『陛下、失礼いたします』


 レイフィード陛下に頭を下げていると、部屋の扉がノックされ、淹れたての紅茶を載せたトレイと共にメイドの一人が入室してきた。私とレイフィード陛下の前にそれを置き、静かに一礼した後、すぐに背を向けて去って行く。

 これは、ラシュティナスの花の匂いね……。微かに香る甘い花の匂いに口許を和ませた私は、レイフィード陛下と共に、それに口をつける。


「……ふぅ。それにしても、やはり『あの子』の中には、不思議な力が在り続けているようだね。本来であれば、『記憶』と『魔力』を封じているのに、禁呪に干渉する事など出来ない。けれど、『あの子』は、それをやってのけた……」


「このエリュセードと、異世界の血を引く稀な御方ですから……」


 まだ『あの御方』が幼い頃、ウォルヴァンシアの王宮に帰省され、私達と共に穏やかな時間を過ごされていた頃の事。

 異なる世界の血を引かれる『あの御方』は、ふとした時に、魔力ではない何か……不思議な力の気配を垣間見せる事があった。

 けれど、その御力は発動する時以外は、微かな気配だけを残し、肝心の力の根源が『あの御方』のどこに在るのかを感じさせず、……結局、『封印』の際において、その対象から外さざるを得なくなってしまった。

 勿論、『あの御方』の身に向こうの世界で何かが起こった時、その力が望まれぬ危険な影響を孕むような発動をした際には、私とルイヴェル、お父様、三人分の魔力と術式により、被害、効力を最小限に抑え込めるように、体内にそれを施してはあるけれど……。

 今回、カイン皇子に対して発動された御力は、正しい善の力。だから、私達の緊急時の術式も発動していない……。


「ご本人に自覚はありませんから、その御力を操るすべもお持ちではありません。ですから、私とルイヴェルは、『あの御方』の力が内包されていると考えられるこの『血』を、正確には、今現在、その体内にて流れる『血』を使い、万が一の際には、私達姉弟でその御力を導き、カイン皇子を救う手段のひとつとしたいと考えております。報告書にもありますが、ご覧頂ければわかるとおり、フェリデロード家にて保管しておりました、この『血』……、当時の頃には、視覚的にもごく僅かだった光の粒が、まるで『あの御方』が成長なされるにつれ、血もその力を強めるように確かな反応を示しております」


 レイフィード陛下がティーカップをソーサーに戻し、小瓶を手に取る。

 それを手のひらで微かに傾け、確かに昔よりも星屑のような光の煌めきが強くなっているねと、真剣な様子で呟きを零される。


「おそらく、エリュセード……、このウォルヴァンシアにご帰還された、『あの御方』の存在に反応した為と思われますが、昔よりもその御力は確かな存在となって、その身の内で育っているのではないかと思われます」


 不確定な要素と未知なる可能性を秘めた、『あの御方』……。

 それが『破壊』に向くか、『救い』の道を辿るかは、まだ誰にもわからない。

 けれど、今回のカイン皇子の呪われた身にもたらされた効果は、確実に『救い』の力……。

 その事に、私とルイヴェル、そして、レイフィード陛下は安堵を覚えながら、あるひとつの事を願わずにはいられない。どうかこのまま、人々とご本人にとって、幸いなる道をその力が歩みますように、と。


「善なる道を歩んでいるのなら、僕や兄上も安心だよ。……けれど、くれぐれも、『あの子』に負担をかけないように頼むよ、セレスフィーナ」


「御意。全ての責任は私達姉弟がこの命に代えても担わせて頂きます」


「ふふ、頼もしい言葉だね。……有難う。そう言ってくれると、最初からわかってはいたけれど、あまり思い詰めずに、肩の力を抜いて事にあたっておくれ。君の真面目な所は美徳だけれど、どこかで無理をしそうな気もするからね」


 レイフィード陛下は苦笑と共に私を手招きすると、少し身を乗り出した私の頭に右手を添え、よしよしと子供にするような手つきで頭を撫でてくださった……。

 温かな……陛下の感触が……私の髪を撫でる。


「へ、陛下……」


「君達の事は端から疑ってなんかいないし、最初から信じているよ。『あの子』の事に関しても、王宮医師としての立場に関しても、ね。君達の覚悟を試すような問いをしたのは、国王としての確認のようなもの……。すまなかったね。必要以上に精神的なプレッシャーを与えてしまったみたいだ」


「い、いえ……。陛下は国王として当然の問いをなさっただけで……。その……、そ、そろそろよろしいでしょうか?」


「ん? ふふ、あぁ、ごめんね。撫で心地が良くてつい」


 レイフィード陛下の温もりに、そろそろ恥ずかしさと胸の高鳴りに耐えられなくなった私は、離れていく手の感触を少しだけ名残惜しく思いながら、席へと身を引いた。

 ……まるで妹や我が子を相手にするかのように、レイフィード陛下はたまにこういう事をなさる。

 信頼され、親愛を向けられている事は嬉しいけれど、一方で……、少しだけ、寂しくも感じてしまう自分。


「それでは陛下、この件に関してのご許可、どうかよろしくお願います。私はルイヴェルと共に、引き続き、カイン皇子の治療と、解呪の法を構築いたしますので」


「うん。あまり根を詰めないように頼むよ」


「御意。それでは」


 少しだけ下を向きながら退出の言葉を告げた私は、すぐにレイフィード陛下から背を向け、その私室を後にした。……微かに頬を赤く染める熱を、誤魔化しながら。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「ルイヴェル、戻ったわよ」


「あぁ、……どうだったんだ?」


 王宮医務室の奥にある部屋に戻ると、弟のルイヴェルが銀の髪を耳へと掻き上げながら、ブツブツと術の構築を成す為の理論を口にしながら、紙にそれを書き連ねている所だった。

 辺りにはルイヴェルが書き散らした紙が散乱し、本人も椅子に座る事に飽きたのか、壁の方に背を預け、片膝を立ててボードに留めてある紙にペンを走らせている所に私が戻って来た為、一度その動きを止め、私へと視線を向けた。


「レイフィード陛下からの許可は頂けたわ。あとは、ユーディス殿下、ナツハ様、……そして、ご本人の許可を得るだけよ」


「そうか。……陛下の事だから、多少は渋るかとは思ったんだがな」


「私もその可能性は予想していたんだけど、私達二人に『あの御方』の全てを背負う覚悟がある事を確認された後、すんなりと許可を下さったのよ。信頼して頂けているのだわ」


「それは光栄な事だな。だが、今回のイリューヴェルの皇子にかけられた呪いは、予想以上に手強そうだ……。俺達の構築している術式の理論を越えて、さらに厄介な存在モノに変化する可能性もある。そのせいで、術式の構築が間に合わなくなった場合、もしくは、術を発動しても皇子の中の禁呪に抵抗された場合に鍵となるのが」


「……『あの御方』、……ユキ姫様の身に宿る御力ね」


 言葉を継ぐようにそう口にすれば、ルイヴェルは寝台の方へと顔を向け、今は穏やかな寝息を立てているであろうカイン皇子の身の内で蠢く禁呪について、……私が思っていた事と同じ事を呟いた。


「『素人が生んだ余計な副産物』のせいで、な」


 本来であれば、相手にするのは『禁呪』ひとつで良かった。

 けれど、カイン皇子の中に在る呪いには、『別の術』が混ざり込んでおり、瘴気を生み出す事態にまでなってしまった。

 当初は、それが呪いをかけた者の呪いかとも思いはしたけれど、カイン皇子を苛むその呪いを詳しく調べていくと、偶然の産物である事がわかったのだ。

 禁呪という術自体は成功しているようだけれど、調べを進めて分かった事のひとつに、酷く不安定な要素が術の中に潜んでいる事、瘴気を生じさせたもうひとつの術が、時間を経て禁呪の中で生じたものである事、それらを総合して最後に私達の脳裏に示された答えはひとつ。


 ――呪いをかけた者は、術者ではない。


「普通なら、初心者が完成させられるような術じゃないのに……。もう厄介極まりない奇跡としか言い様がないわ」


「それも厄介だが、禁呪を成す術式を、素人がどこで知ったのかも問題だな」


「多分、術を行った者以外にも、手を貸した存在がいると見て間違いないわね」


 でなければ、素人が慣れもしない術を完成させられるわけがない。

 この件に関しては、判明してからすぐにレイフィード陛下にご報告している。

 すでにイリューヴェル皇国へ情報は渡され、調査は始まっているとは思うけれど……。

 その件に関しては陛下やイリューヴェル皇国側に任せ、私とルイヴェルは一刻も早く解呪用の術式の構築を終える事と、同時に、ユキ姫様にお力を貸して頂ける際になった時の作業も控えている。

 寝る暇など、ありはしないと言ってもいいだろう。

 私達はそう頷き合い、術式の構築理論を成す為の作業へと戻り始める。

 

「ところでセレス姉さん、ひとつ聞いても良いか?」


「何?」


「戻って来た時に、若干頬が赤かった上、どこか表情が緩んでいる気がしたが……、『良い事』でもあったのか?」


「……っ!!」


 口許の片方を面白げに笑みの形に変えたルイヴェルが、からかう意図を含んだ声音で私に問う。

 こ、この子は……、わかっていて聞いている気がするわ!!

 

「な、何もなかったわよ。私はただ、陛下に御相談に行っただけで……」


「その時に……、あったんだろう? 姉さんにとって、『良い事』が」


「ルイヴェル……、その意地の悪そうな面白がる表情はやめなさい。姉をからかって楽しもうなんて悪趣味だわっ」


「ふっ、俺はただ、『良い事があったのか?』と聞いただけだろう。大方、レイフィード陛下に褒められるような事があったのか、あるいは……」


「~~っ!! もうっ、詮索するのはやめなさい!!」


「くくっ……、頬の熱が戻ってきたようだな。まぁ、仕方ないか。セレス姉さんは、昔からレイフィード陛下に『弱い』からな」


「ルイヴェル……、今すぐ黙って仕事に戻らないと、お姉ちゃん、明日から口を利いてあげませんからね?」


 そう笑顔で凄むと、ルイヴェルはまた喉の奥で微かに笑いを抑えながら、ボードへと視線を戻した。まったく……、この子はどうしてこうも、人をいじる事やからかう事に熱心なのかしら。

 

(そういえば、ユキ姫様が幼い頃にも、同じような事をしては泣かせていたわね)


「ねぇ、ルイヴェル。少し気になったのだけど、貴方、……どうして、ユキ姫様に敬語のままなの?」


「……」


「たまに失礼な物言いも含みながら話しているようだし」


 ルイヴェルはあまり聞かれたくない事を聞かれたとばかりに、ボードから視線を外さずペンを動かし続ける事に集中している。

 だけど、そうやって無視するように無言でいられると、さっきの仕返しとばかりに少しだけ突きたくなるのよ?


「朝食の時も、ユキ姫様がせっかく気遣って下さったのに、それを断るし……。もしかして……、貴方、『拗ねている』のかしら?」


 ペンの動きがピタリと止まり、ルイヴェルの不機嫌そうな気配を宿した視線が私へと向いた。

 この素直じゃない弟は、自分が他人をいじったりからかう事を好むけれど、自分がそうされるのはあまり好きじゃないのよね。ふふ、お姉ちゃんはちゃ~んとわかっているのよ!


「……セレス姉さん、仕事に戻ったらどうだ?」


「ええ。ちゃんと戻るわよ。 で、どうして、敬語を貫いているのかしら?」


「……セレス姉さんも敬語で接しているだろう。俺もそれと同じく、王族に対しての礼儀を心掛けているだけだが?」


「嘘おっしゃい。ユキ姫様が幼い頃の貴方は、普通に素の状態で接していたじゃないの。あの御方が帰省される度に一緒に行動して、何度レイフィード陛下に嫉妬されたと思っているのだか」


 ユキ姫様は、まだ記憶をお持ちになられていた幼い頃、何故かルイヴェルによく懐いていた。

 近付けば、意地悪な事をされたりするとわかっていらっしゃるのに、泣かされてもへこたれず、何度も……。心に蘇る穏やかで楽しかった日常の光景に頬を緩めながらルイヴェルを追及してみると、私とは反対にどんどん機嫌が悪くなっていく弟。


「子供の頃の話だろう。あれはもう成長している……。昔と同じという訳にはいかないだろう? ……当然の変更点だ」


「私には、自分の事を綺麗さっぱり忘れられて拗ねている人にしか見えないのだけど?」


「……」


「ルイヴェル?」


「少し外の風に当たってくる。皇子の様子を見ていてくれ」


 あ、逃げたわね。立ち上がりボードをテーブルの上に置いたルイヴェルが、私の視線から逃れるように出口へと足を向け去っていく。

 そういう行動をとると、図星だって証明しているようなものなのだけど、ルイヴェル?

 ユキ姫様の記憶に封じられている幼き頃の日々……。

 忘れさせてしまう事への罪悪感と、忘れられる事への恐れと悲しみ……。

 ユキ姫様が成長され、このウォルヴァンシアへと帰還された際、私達を見た時に、『知らない存在』を見るように視線と言葉を向けられた時、私も鈍い痛みを感じたけれど、ルイヴェルの方はさらに強く、深く、その痛みに耐えなくてはならなかった……。


「やっぱり、寂しかったのね……、ルイヴェル」


 消えてしまった弟の背中を思い出しながら、私は椅子へと腰かける。

 素直じゃない弟は、どうすれば昔のようにユキ姫様に本当の姿を見せる事が出来るのかしら。

 まぁ、あの子の心情的に当分は無理でしょうけど、いつか昔のように温かな日常が戻る事を願わずにはいられない。

 

「あ、でもユキ姫様に、ルイヴェルが本当の性格を見せちゃったら……」


 

 昔のようにルイヴェルがユキ姫様に接してしまったら時の事を考えると、少々心配になってしまった。心の中に蘇るのは、楽しくも色々ありすぎた過去の想い出達。

 やっぱり、もう暫くは、このままの状態が良いのかも……、しれない、わね。

 誰も見ていない部屋の中で、私は「はは……」と、苦い笑いを零しながら頬を引き攣らせた。

2014・09・10

第二部44部改稿完了。

2015・3・28。文章の揃えなど、その他修正しました。

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