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ウォルヴァンシアの王兄姫~淡き蕾は愛しき人の想いと共に花ひらく~  作者: 古都助
第四章『恋惑』~揺れる記憶~
241/261

☆第三章簡易把握版

第三章のお手軽把握版。


 1・大成功に終わったガーデンパーティーの日から、また時が過ぎ……。

 アレクやカイン、ウォルヴァンシア王宮の面々と平穏に過ごしていた幸希は、ある日、不思議な夢を見る。どこかもわからない塔と、その地下の光景……。

 不思議な夢から覚めた幸希は、その日の朝、突然の変化に見舞われてしまう。

 肩より少し長めだった柔らかな黒髪が、美しい蒼(青)色へと変化し、長さも一気に伸びてしまったのだ。

王宮医師の二人から診察を受けた幸希は、遠い昔、まだ幼い頃に、ウォルヴァンシア王宮医師のセレスフィーナとルイヴェル、そして、その父親であるフェリデロード家当主、レゼノスが幸希の記憶を封じる際に、魔力と共に封じた本来の髪色である事を告げられる。

封印の枷が緩んだ事により生じたその変化は、今のところ危惧すべき点はないと言われほっとした幸希は、その日の朝食の席で、他国の国王夫妻がウォルヴァンシアを訪れる事を聞かされる。

 人間の国である、ラスヴェリートの若き国王夫妻。

 ウォルヴァンシア騎士団長のルディーからも事前に、そのお国柄や国王達の事を聞かされる事になった幸希は、数日後……、城下町にて、衝撃的な出会いを果たした。

 街中でいきなり足への愛を叫びながら自分の足に縋り付いてきた銀髪ロングの男性と、その男性に強烈な蹴り技をお見舞いした貴族風の金髪女性。

 実は、この金髪女性であるリデリアこそが、ラスヴェリート王国の王妃であるその人だったのだ。

 ウォルヴァンシアの王宮でリデリアと、足フェチな銀髪男性である国王セレインの側近であるヴェルガイアとの再会を果たした幸希は、後日、リデリアと騎士団のロゼリアと共に城下へと遊びに行くことになった。

 そこで女性同士の楽しい時間を過ごした幸希だったが、帰りに傷つき座り込んでいる青年を発見し、王宮へと連れ帰る事になる。

 自身の事を何も覚えていない青年は、レイフィード国王の許可を得て、王宮医師の二人が面倒を見る事に……。



 2・ラスヴェリート国王夫妻を歓迎する為のウォルヴァンシア王宮でのパーティーで、不思議な迷子の女の子に出会った幸希は、後日、玉座の間にて、その少女と再会。

 パーティーの場で出会った時とはまるで違う雰囲気の少女の名は、ディアーネス。

 エリュセードの裏側にあると言われる空間に存在する皇国、ガデルフォーンの女帝陛下だったのだ。ディアーネスは、幸希とカインを自分の国へ遊学に来ないかと誘いをかける。

 色々と迷ったものの、幸希は遊学を決意。強制遊学決定のカインと、ウォルヴァンシア王国の王子であるレイルと、ウォルヴァンシアの王宮医師の片割れ、ルイヴェルを伴い、ガデルフォーンへ。



 3・ガデルフォーンでの遊学を始めた幸希達は、宰相シュディエーラの困った歓迎を受けたり、城下にある大食堂で、ガデルフォーン騎士団長であるサージェスティンに出会ったり、退屈しない日常を過ごし始める。

 しかし、ガデルフォーン皇家に纏わる悲劇や、消えたはずの不穏がその姿を現したりと、禁呪の時以上の不穏の影が幸希達の前に現れ……。

 王宮医師ルイヴェルとの封じられた過去や、幸希の身に宿る未知なる力の暴走、アレクとカインの想い……。正体不明の魔獣からの襲撃だけでなく、ついには、ガデルフォーンの封じられた古の魔獣までもが蘇ってしまう。最終的には、他国からの救援が駆けつけ、魔獣は討ち果たされたのだったが……。

 不穏なる者達が創り上げた仮の器に取り込まれ消えて行った、女帝ディアーネスの兄達。

 大勢のガデルフォーン魔術師団と引き換えに、不穏なる者達に攫われた、王宮魔術師ユリウス。

 古の魔獣が復活した際に遥か天空へと飛んでいった、正体不明の輝き……。

 アレクディースの身に起き始めた、不可解な異変。

 幸希が取り戻した幼い頃の記憶と、少しではあるが使えるようになった未知なる自身の力。

 色々と疑問を残しながらも、古の魔獣事件は一応の収束を迎えるのだった。



 4・しかし、平穏な日常が戻ってきてから、アレクディースと共に出かけた幸希は、その先で異変に襲われたアレクによって唇を奪われてしまう。

 すぐに正気を取り戻したアレクディースだったが、幸希に今のキスは事故のようなもので、なかった事にしようと提案されてしまい、複雑な思いを抱くようになる。

 アレクディースの異変について、幸希とルイヴェルが話をした際に出てきた、『魂の記憶』の話。

 もしかしたら、アレクディースの異変は『前世』の人格が影響しているのかもしれない。

 そう予想を立てたルイヴェルは、ウォルヴァンシアに帰国後、アレクディースをフェリデロード家の本家で本格的に診察をしていく事を幸希に告げるのだった。

 一方、事故のようなものとはいえ、アレクディースと幸希が唇を触れ合わせた事を知ったカインの胸中は複雑で……。

 自分ともキスをしろと、あくまで平等に幸希の心が唯一人を決められるようにと、焦りを抱きながら積極的な迫り方をしてくるカインだったが、幸希にとってはどちらも冷静に話し合える状況ではなかった。アレクディースは何かを思い悩んでいるようだし、カインの方は以下略。

 そんな時、幸希は女帝ディアーネスと皇宮の中で顔を合わせ、気になる話を聞いた。

 真夜中に、アレクディースが女帝にしか呼び出せない宝玉を呼び出し、宝玉に力を与え、回復させていた、と。そんな事がただの人間に、いや、狼王族の者に出来るわけがない。

 幸希は女帝ディアーネスに下賜された双剣と共に帰国の日を迎えたが、どうしてもその話やこれまでのアレクディース絡みの異変が気になって仕方がないのだった。



 5・ウォルヴァンシアへと帰国した幸希は、突然の成長を遂げた、小学校低学年程の姿を纏った三つ子達と再会し、自分の母親が妊娠している事を知る。

 しかも、驚きの出来事はそれだけではなくて、両親が揃って三十代手前程の姿に若返っていたのだ。狼王族である父親と婚姻を交わした幸希の母親は、その寿命を共有する存在となっているらしい。だから、どれだけの時が経とうとも、二十代半ば~三十代手前程の容姿で一生を過ごすのが普通だと、そう説明された幸希だった。

 そして、このエリュセードでは、二十四か月を一年とする為、地球で二十歳の時を数えた幸希ではあるが、二つの世界が影響し合った結果……、自分が本当は十六歳である事を知ってしまう。

 まさかのマイナス四歳!! と、大ショックを受ける幸希だったが、これからはエリュセードの時だけがその身に影響を与え、二十四か月で一年という事になるらしい。

 帰還早々、衝撃的な事に対応しきれないでいる幸希だったが、アレクディースの事が気になり、騎士団へと向かう事に。

 しかし、最初は自分達で話をしてみると言って副団長室の中に消えてしまったルディー達の事が気になり、副団長室の裏手でドキドキと呼ばれる瞬間を待っていると、まさかのそこにカインが!! 相変わらず幸希に触れる事を諦めていないカインとの攻防をアレクディースに目撃されてしまう。

 だが、ルディー達からの説得が効いたのか、アレクディースは別の意味で開き直ってしまい、幸希が自分とのキスを事故だというのなら、それでもいい。

 けれど、絶対に自分は忘れないし、これからも自分の存在を刻み付けられるように、幸希に大胆な接し方をしていく事を宣言してしまう。


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