ファンタジーな薬 序
二件以上感想で本編書きます。
彼は現在、祖父母の家に来ていた。山奥にある、静かな家だ。隣の家は、奇妙な発明ばかりしていると言う博士が住んでいる。
彼は、特にやる事が無かったので、祖父母と博士の眼を盗んで(無論、実際は盗難などしていない)博士の家に忍び込んだ。この時点で不法侵入だが、幸いだれにも見つからなかった。
博士の部屋にはたくさんの錠剤がディスプレイしてあった。恐らく博士の発明品だろう。彼はそれに興味を持ち、適当にセレクトし一粒飲んでみた。人体に悪影響があるかもしれない、という考えは微塵も起きなかった。
彼は祖父母の家に戻った。錠剤の効能は未だ訪れていないようである。
「ちょっと散歩がてら買い物に行こうか」
祖母が言った。ここで、薬の効能が現れた。
「ぼ……散歩……!?」
彼が飲んだ薬は、世の中のすべてのものがファンタジーに聞こえる、あるいは見えると言う奇妙極まる薬だったのだ。彼は自分が勇者になった気持ちで、散歩に出たのだった――。
原作はちゃんとコメディな短編として完結してるんですが、それをやると予告編っぽくないので……
もしも二件以上来なかったらちゃんと完結させます。