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今日も愛しの弟と妹を連れて、公園で遊んでたの。
いつも通りの日常だったんだけどねえ。
「葉月姉ちゃん!!」
私の後ろをいつも追いかけてくる弟、悠太。
男の子なのに見事にお母さん、つまり私たちそっくりに育った弟は可愛い。
目に入れても痛くないくらい可愛いんだよ。意地っ張りだけど打たれ弱くて、一生懸命私の真似をしようとして失敗したり。
「悠太、葉月ちゃんの真似してたら怪我するよ」
この時は悠太はブランコから思いっきり飛んだ私を真似て自分もと、漕ぐ力を強くしてた。
それを菜月がオロオロしながら注意をする。
本当にどこにでもある日常的な風景だったんだけどなあ。
もう少し日常的な話してもいい?いいよね。うちの弟妹可愛いんだから聞いてよ。
ありがとう。んじゃ話させてもらうね。
「この柵を越えられたらお菓子を買ってあげる」
「おっしゃ!!!菜月姉ちゃんの分もだぞー!」
「勿論」
「勿論じゃないよ!悠太危ないからやめとこ?お菓子ならお姉ちゃんが買ってあげるから」
悠太は運動神経も抜群。これくらいの柵なら簡単に飛び越えられるはず。
菜月は心配し過ぎなのよ。悠太の良い部分はどんどん伸ばして上げないと。
いつかはスポーツで金メダルなんか取ったりして。
ブランコが揺れる。大きく。
小さな体で最大限の体重移動。そして
「うりゃぁあ!!!!」
飛んだ。高く。高く。
……真上に。
慌てて駆け寄ろうとした私より先に動いたのは菜月だった。
あの子は悠太の着地点にスライディングで入り込んだ。
両親は菜月のことをどんくさいと思ってるけど違う。さっきも言ったけど、菜月は優しすぎるだけ。
「……いててて」
菜月の上に落下した悠太が言った。
「痛いよぉ」
「2人ともごめんね」
悠太は菜月がクッションになってくれたお陰で軽傷ですんだ。
菜月にも怪我は無さそうだけどちょっぴり罪悪感が湧いてきた。
2人に頭を下げた。まさか真上に飛ぶなんて思ってもみなかった。やってみるように言った私の過失だ。