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レドアム・ヴェナ・ゼヱアルスター  作者: 焼肉定食レモン
リヴァイアサンの黄金卵
1/3

ミツバチ酒を飲まない男

 巨木が生い茂り、道なき道を歩いて見えるのは、カブト族の集落であった。複数の巨木を柱の代わりにし、逆V字型通路があり、それらが何重にも積み上がっていた。枝には、青色光石が吊るされており、下の階であっても明るかった。


この集落の名前は、ヨルンテ。ヨルンテで有名なものといえば、ミツバチ酒だ。舌の中でぱちぱちと弾け、しっとりと甘い味がする。人々はこの味が忘れられない。そのため、ヨルンテの酒場<マヨエル亭>はいつもうるさかった。


それぞれが政治や歌、ダンスで盛り上がっている時、腕を組んで、壁によかかっている男がいた。ミツバチ酒も飲まずに。

その男は、赤い鎧一式を着て、その上に魔術師のローブを羽織っている。とても奇妙な格好をしていた。


「何をしているだ?」男に向かって禿げ頭の酔っ払いが言った。「ボケーとしてんじゃない!もっと楽しめ!奢ってやろうか?」


 「いや 大丈夫だ。仕事を探している。何かないか?」

 男は手を振って言った。

 「もしかして、傭兵か?」

 禿げ頭の酔っ払いは、ふらふらしながら言った。今にも倒れて爆睡しそうであった。

 「ああ、そうだ。金がなくてね」

 男は、ため息混じりの声で言った。誰かが睨んでいるのを感じた。

 「頼むような仕事はねえなぁ…何かに困っている者が来るようなところ…じゃ...ねえ..」

 禿げ頭の酔っ払いは、立ったまま寝てしまった。意外にも倒れなかった。男は、驚き、鼻で笑った。



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