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happy ending  作者: 雨木うた
7/7

娘を守るのは私

私と娘の二人暮らしは穏やかに過ぎていった。両親と夫は私達を探す様子も特に無く、叔母も相変わらず自宅に居座り続けていた。

自宅の様子等は口の硬い親戚に教えて貰っていた。両親はともかく夫が私達を探さない事を妙に納得していた。以前から不審な出勤や出張があり、多分女がいるんだろうなと思っていたからだ。

元々大恋愛して結婚したとかでは全く無いから「やっぱりな」くらいにしか思わなかった。

取り敢えずこの騒ぎが落ち着いたら離婚の話し合いをしようと決めた。

私と娘の静かな生活が突然破られた。自宅の近所の人が私達を見掛けたとご丁寧に両親に告げたからだ。いきなり両親が押し掛けてきて玄関で押し問答になった。「外聞が悪いから今すぐ戻れ!」と父が怒鳴ると娘は私の父の声に反応してギャン泣き。私が娘がこの状態で叔母が居座る限り自宅に戻る気は無いと強く伝えたらその日は帰って行った。夫も来ていたが「戻ろう」以外特段発言は無かった。

数日静かだったが、3日後再度両親と夫が来た。叔母を父の実家に移動させたから戻れと言う。住民票はと聞くと、それも父の実家に移動させたからと。父は孫娘は可愛いらしく、前回自分の怒鳴り声で泣かせてしまったからと普通に話していた。人間変われば変わるもんだなと少し感心した。

取り敢えずアパートは解約せずに1度自宅に戻った。確かに馬鹿みたいに鳴ってた電話も静かだし、取り立ての男達も来ない。一応信用してもよさそうだった。

なら次は離婚の話し合いだ。

特に娘を可愛いがる様子も無い夫の携帯を夫が寝ている間にチェックしたら案の定浮気の証拠は盛り沢山あって、全て私の携帯に転送した。証拠が揃ったので、私は離婚の話し合いをする旨を義母と義兄に伝え自宅に来て貰った。

予想通り両親は1度の浮気くらいで離婚なんて外聞が悪い。それに1人でどうやってそだてるのか?と私を離婚させまいと反対していたが、私が浮気の証拠を全て揃え、特段子供を可愛いがるわけでもない父親なら居ても居なくても変わらないなら居なくていい、と強硬に訴え義母と義兄は身の置き所が無くて小さくなっていたが知った事ではない。話の主導権は私が握り私に有利に話を進め、最終的に慰謝料200万円、養育費月額3万円で決着した。両親はここまで強硬な態度の私を初めて見て面食らっていたので、その間に話を進めたのだ。こうして私はシングルマザーになった。


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