恥じらい
「仮にもあなたは花の女子高生でしょう。すこしは恥じらいというものを身につけてください」
見ているこっちが恥ずかしいんだよ。
スカートを履いているんだから、それを考慮した行動をとって欲しい。まぁ、肝心のその中身が見えてはいないのだから、問題ないと言ってしまえばそれまでなのだが、また同じことをされてしまったら、他でもない俺が困る。
「へ?」
部長は、俺の言葉で何かに気がついたのか自らのスカートへ手を伸ばす。
そして、それをぐっと握り締め、頬を朱に染めるのかと思いきや……その手を腰のあたりにまで引き上げたのだった。
「大丈夫だよ。スパッツはいてるからっ」
それはもう、見事にばさっと捲りあげたのだった。
だから恥らえっていってるだろうが……。そんな俺の内心を微塵も理解していない部長は、
「昨日スクープを追うんだから、そんなとこに寝てないで立たないと。ほら、立った立った!」
そんなに急かさなくても、俺たちの追い求めているものは逃げやしない。というよりも、部長の目撃情報が当てにならなくなった今、どうやって女の子を探し出すつもりなのだろうか……。
「部長。さっきからスクープを追うって言ってばかりですけど、なにか手がかりでもつかんだんですか?」