君が消える音
雰囲気だけのお話。内容はないです。
世界はうつくしくて
世界はかがやいていて
世界は残酷だった
君が求めていたのは何だったの?結局ぼくにはわからなかった。君が消える前に残した言葉はなんだったの?それすらぼくにはわからなかった。
ぼくは君の何だった?
幸せ?喜び?希望?
それとも
不幸?悲しみ?絶望?
ねぇ教えてよ。
どうしていなくなっちゃったの。
銀色の森は今でもキラキラしていて、金色の月は今でも暖かい。漆黒の湖は今でも澄んでいて、濃紺の空は今でも遠かった。
君と過ごした一瞬だか一生は、とてつもなく鮮明でこの記憶は薄れることはたぶんない。だからね、きっとぼくは君のことずっと忘れられない。
悲しいね。君はもういないのに。
ぼくは君を忘れられない。ぼくの記憶だけが、いなくなった君を縛る鎖になるんだ。
君がどうしていなくなったのか。ぼくにはわからないけど、もし、自分を消したくていなくなったのなら、それは残念だけど叶わないよ。ぼくは君をなかったことになんか出来ないから。
ねぇ世界は今でも綺麗だよ。
君がいなくなってからどのくらい時が過ぎたのか、もう全然わからなくなってしまったけど、それでもずっと美しいままだよ。
ねぇぼくはいつまでこのままなのかな。
わからないや、ぼくにはわからないことばかり。
(君は、わかっていたのかな)
END