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衝撃となる、あでやかなる装飾っぽいです

 宝珠が問題なく作用したのでしょう。

 転移独特の浮遊感と酩酊感が消えた後、

 眼を開けた私の視界に伸び込んできたのは、およそ物語でしか聞いた事が無い様な景色でした。

 天井を飾る、華々しいシャンデリア(高価な魔導照明製です!)。

 煌びやかなのに決して調和を崩さない装飾品と壁紙。

 優雅でありながらもシックで落ち着いたデザインのインテリアの数々。

 これらが私の家に匹敵するエントランスに矛盾なく配置されてます。

 成金にありがちな派手さはなく、歴史を積み重ねてきたものだけが持つ重厚さ。

 セレブというよりノーブルな感じです。

 っていうか、玄関口でこの広さなら総面積はどうなるのでしょう?

 だってここでダンスパーティーを開けちゃいそうなんですよ?

 瞬時にこれらを見て取った私は内心ガクガクしてしまいます。

 兄様やネムレスは興味深そうな様子はあるも、少しも臆したとこはないのに。

 でも庶民派代表の自分としては、こんな場違いなとこにいるだけでプレッシャーです。

 身分の差とでもいうべき視えない障壁に圧倒され、動揺する私。

 そんな私の様子を見兼ねたのか、タマモとルシウスが話し掛けてくれます。


「大丈夫、おねー様?」

「どうしたのだ、ユナ?」

「だ、だって……こんな場違いなとこ……」

「ん? これぐらい王族なら普通でしょ?

 妾が覚えてる範囲じゃ、むしろ落ち着いたものよ」

「タマモの指摘通りだ。

 こんなものは所詮虚仮脅し。

 血税の無駄遣いだ。

 だがまあ、諸国を相手取るにはそうもいかなくてな。

 民衆を束ねる為にも、国が持つ権威を示さねばならない」

「そ、そういうものなんですか?」

「そういうものよ」

「そういうものだな」


 当惑してる私に諭すような二人。

 タマモは隆盛を誇ったかつての大陸の皇の側近をしてただけあって堂々たるものです。

 ルシウスも生まれてからこういう環境にいるのが当たり前だったのか、ごく自然体です。

 何だか慌てふためいてるのがお馬鹿さんみたいに思えてきました。

 深呼吸を一つ、ふう。

 よし、大丈夫。

 いつもの自分を取り戻した私は再度落ち着いて周囲を見渡します。

 そういえば、ここはどこなのでしょう?


「ここはユリウス様の所持する別荘の一つだよ~。

 いざという時はここで落ち合う手はずになってるから~」


 私の疑問を感じ取ったのか、項垂れた顔を上げ返答するルナさん。

 汗だくの額からハラリ、と髪の毛が滑り落ちます。

 魔力を急激に消費した疲労からか、ルナさんはお尻を突き出す様に地面に突っ伏してます。

 見た感じはモデルの様に扇情的なのに、何でしょう……

 だらけたその表情のせいか、ちっとも色っぽくありません(哀)。


「ん? ルナよ」

「な~に~」

「ということは、ここに兄上は……」

「うん。残念がらいないよ~」

「どういうことじゃ?」

「今の王都の事情は知ってるでしょう~?」

「うむ」

「だから、だよ。

 王位継承に伴うゴタゴタで宮中は人外魔境の渦。

 特にユリウス様はその当事者だしね~。

 執拗にユリウス様を狙う暗殺者を躱す為にも、

 その居場所はあたしたちにも不明なのさ~」


 詰め寄ったガンズ様に面倒くさそうに応じるルナさん。

 ルシウスのお父様も後継者としてかなりの厄介事に巻き込まれてるっぽいです。

 待ち受ける試練と展開。

 これから訪れるであろう前途多難さに、私がこっそり溜息を零すと、


「ようこそおいで下さいました、

 ガンズ様にルシウス様、そしてお二人のお知り合いの方々。

 此度お会いできましたこと、真に恐悦至極でございます」


 いつの間にか私の背後を取った(全然気づきませんでした!)、

 総髪に近いロマンスグレー、

 ナイスミドルの執事さんが話し掛けてくるのでした。



 王都編開幕、更新です。

 お蔭様でこのシリーズも6万ユニーク。

 もう少しで50万PVに届きそうです。

 これからも応援よろしくお願い致します。

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