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村の近くにて
短いですが…
「…間に合ったみたいだな」
俺は今、襲われている村の近くの木の上にいる
こんなところにいるのは、息を整えることと、今の村の状態を確認するためだ
さすがに、状況が分からずに突っ込むのはあり得ない
現状は、一方的だ
鉄球を持った見覚えのある少女が壊れた門の前に陣取っているところに石や矢を打ち込んでいる
おそらく、いきなり襲われて門を破壊された所で、彼女がようやく戦い始めたのだろう
しかしもう一人のヨーヨーを持った少女が見えない
彼女が門の前から動かないのは、村のなかに入れさせない為だろう
選択としては悪くはない
だからこそもう一人が攻めなければならない
そうしなければじり貧だ
しかし現状は彼女の他には村側の人間が見えない
なにか、あったのだろうか?
一通り状況を確認し終えると俺は木から降りて、木に立て掛けて置いた斬馬刀を手に取り道に出て少し細工をした
準備が整い、俺は気づかれないようにしながら後ろから突撃した
…ただ懸念がひとつある
今、頑張っている彼女が俺に会ったとき、彼女は逃げ出さないで(・・・・・・・)くれるだろうか