表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私/彼の言いたいこと

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

喚かないのが~。の二人。

完結です。

昨日の転の不足分の補いと、クライマックス。

長い間、お疲れ様でした。

これから長編への準備を始めていきます。

「でもね、姉ちゃん、最近静かだったんだ。でもまた賑やかになった」

「其れは……何時から?」

「丁度、二、三週間前」

二、三週間前というのは丁度俺達が付き合い始めた時の頃だ。彼奴が泣きじゃくって、心の傷を利用して付き合った時のことだ。最近の話であるのに、随分と昔の事の様に思えて仕方がない。

弟はじっと俺の方を見詰めると静かに呟いた。

「やっぱり駄目だよ……。……姉ちゃんには兄ちゃんが居ないと。だって元気ないもん」

元気がなかったのは失恋のショックからだ。だから別に俺が何かしたと言う訳では無い。其れでも……俺の存在で彼奴に少しでも光が与えられる様になるのなら、俺は例え彼奴が延々と親愛の情念を持っていても、傍に居たいと思う。

「だからさ、愛想つかさないであげてね。其れで俺ともまたゲームしよう!!」

「勿論だよ」

とんとんとんと下から足音が聞こえてくる。どうやら俺達を呼ぶ為に上がってきたのだろう。

「ご飯、出来たって。一緒に食べよう」

ぬいぐるみを抱き締めた彼奴は何時もより晴れやかな顔をしていた。


夕飯を食べ終えた後、帰り支度を終えて、玄関前まで来ていた。見送るのは母、弟、そして私。

「兄ちゃん、また来てね」

「あぁ、また来るよ」

彼は弟の目線を合わせるようにしゃがみこむと、ポンっと頭の上に手を乗せた。其れから数回掻き回し、静かな声で言った。

「姉ちゃん、借りても良いか?」

「良いよ」

「……風邪を引くから、私達は戻るよ。君はコートを着なさい」

一部始終を見ていた母は端的にそう言って踵を返す。しっかりと弟の手を握ると、扉の奥へと消えていく。

彼は二人の姿が完全に消えたのを確認すると、自分が羽織っていたコートを脱いで、私の背中へとすっぽりと被せた。相変わらずの気遣いぶりである。

「お前に言いたいことがあるんだ」

「奇遇だね。私も」

そう言うと彼は前屈みになって顔を近付けた。キス出来そうなホド顔を近付けた後、ゆっくりと顔が遠のいていく。

「こうやって迫られるの、嫌じゃなかった?」

「其れは別に嫌じゃなかったよ。最初は少し緊張したけど、前進した気がするし。でも私は親愛感情のまま。其れでもこうやって待ってくれる? 私が恋愛感情を持つまでゆっくり」

親愛感情から恋愛感情に行くまで時間が掛かる。其れは母が教えてくれた大切な言葉だ。だから焦る必要など全くなかった。それなのに私は彼の信頼を無視して押し進めてしまった。それが多分、一番不味かった。

その言葉に彼は僅かに顔を緩めて笑った。丁度、この間キスしたあとの様に。

「当たり前だろ。何年前から好きだと思っているんだ」

そうだった。彼はずっと前から私を異性として好きでいてくれている。そこで親愛から恋愛に至るまでどれ程時間を掛けたか分からない。其れでも。

「じゃあ改めて。私の言いたいこと」

私は一呼吸置いて彼の目を真っ直ぐ見詰める。もうこれまで何度と見つめてきた顔だ。そしてこれから先も延々と見続ける顔だ。そしてその顔に深い感謝を込めて、私は口を開く。

「今の私に恋愛感情はない。けれども君にはずっと傍にいて欲しい。我儘だけどそれが私の願いなんだ。こう考えたの君のお陰。其れこそ気遣いのない私の本心」

やっと自分の嘘偽りない本心に目を向けられた気がする。其れは彼のお陰。だからこれからも大切にしていきたいと思う。

私は一歩歩み出ると、彼の身体を抱き締めた。この間タックルしたのとは違う。焦りのない愛情に満ちたハグ。これが良い。それで良い。彼も同じように抱き締め返してくれた。其れは今までで一番優しいハグだったように思える。そうして抱き合う事速数十秒。離れるのを決断したのは私からだった。

「コート、有難う。私から着せてあげよう。こうしていると、帰り道も抱き締められながら帰るように思えるでしょう?」

彼はその言葉に目を見開いた。其れからまた優しく笑って、頷いた。

「其れは有難いことだな。じゃあ、俺はこれからもお前に恋愛感情が芽生える様に尽力していくから。覚悟しとけよ」

互いの目が合う。互いに口を開く。出た言葉は同じものだった。

「じゃあまた明日ね!!」

「じゃあまた明日」

此処まで約一ヶ月弱。早いものですね。

『喚かないのが良い女じゃない』。これにて完結です。


でも最後も気に入らないので僅かに変えます。

強引に迫った詫びが入ってない( '-' )

彼女から恋愛感情育むというシーンがない( '-' )

そこを連載で補完します。


連載の際にはタイトル変えます。

気に入らない場面、台詞、場所、全部変えます。

母の視点も増やします。

疑問点もなるべく解消出来るように尽力します。


短編の一話区切りでプロットを晒すという行為は初めてでした。

其れでもだからこそ、話の流れが分かりやすく、より精度の高いプロットを上げる事が出来ました。


区切りは付けてますが、ある意味短編詐欺ですね。

でもこれは、良い長編を作る為にやり続けます。


次回作のプロット、もう出来てるんです。

気の強い作家ちゃんの話です。

性癖を抉れ。とはまた違った話。

私がどうやって話を書いているか、投稿の後に心苦しくなったこと(主にご好意でのポイント付与ですね)、誹謗中傷なんかを混ぜて、書いていきます。


まぁ、まずはこれの長編あげなくては。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ