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第9話 【思い出の魔法】




「それと…これですね」


 次に咲楽は布袋に入っている装飾が施された宝石を取り出します。これはプレザントで魔法を使うために必要な触媒“精霊石”です。


 プレザントの人間は、地球人と同じく魔法を使う魔力を体内に保有していません。魔法を扱うには、遺跡や鉱山などから発掘される精霊石が必要です。精霊石に宿る魔力を利用して初めて魔法を使用することができます。


 発掘された原石を加工して精霊石を作り、精霊石に術式を書き込み、様々な素材を使って精霊石に魔法陣の装飾を施す。これで魔法を使用する触媒の完成です。


 精霊石の属性は地水火風の四属性、咲楽はその全ての精霊石をもっています。しかも全てSランク認定の一級品です。


「元気ですかね…キユハちゃん」


 これほどの精霊石が手に入ったのも、精霊石研究者であり最高位の魔法使いであるキユハ・カーネットがいたからです。





「ファイヤーボール!」


 ぽすん


「…」


「…」


「理解、不能…この僕が作った精霊石を使ってこの程度…?」


「だから難しいですよー!流れる魔力を掴むのって…」


「確かにセンスは必要だけど…滑稽、醜態」


「剣に続いて魔法まで!?」


「まあサクラには女神の力がある、長所で戦えばいい。その精霊石はあげる、ないよりはマシでしょ」


「いいんですか?ありがとうございます!」


「ふん」


「でも、宝の持ち腐れですよね…」


「いざとなったら売ってお金にしな」


「そんなことしませんよ……因みにですが、どれくらいの価値があるんです?」


「Sクラスの精霊石一つで城が買える」


「…そ、そんな高級なんですか?」


「当然、必然、この僕の傑作だよ。魔法使いなら喉から手が出るほどの一品だから、夜道には気を付けるんだね。あと盗賊とかにも」


「やっぱり持ちたくないですー!」





 咲楽は精霊石が入った布袋を旅服のポケットに入れました。使いこなせないアイテムですが、咲楽は友人からの貰い物を売る気は毛頭ありません。


「練習あるのみ、です」


 剣は無理でも魔法習得はリベンジしたかったようです。

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