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小話集  作者: ライ
2/12

りんご飴が美味しい神社

人間は祭りが大好きだ。年に一度、夏になると人間の休日の二日間だけ境内で祭りを催す。朝早くから屋台の準備を始め、祭りが始まれば屋台の人間はあまり休むこともなく祭りに来た人々に食べ物や金魚を手渡す。祭りは夜遅くまで続き、吊るされた提灯に色とりどりの明かりがつく。

態々参拝に来る人間は少ないが、それでも普段人の居ない境内がこうも活気づくというのはいいものだ。閑散とした空気も一気に明るくなる。


昔一度だけ、賽銭のいくらかを持って人間の振りをして人混みの中に入ったことがある。派手な色の面をつけた自分は愉快であったし、訓練や武器としての役割を持たない的当ては中々に楽しかった。色々なものがある中で特に目を引いたのが、りんご飴という甘味だった。

見たことがないと店主に尋ねてみればその時初出店だとか言う。客の入りが悪くそろそろ店じまいにするとのことで気前よくりんご飴を無償でくれた。

人間が身につけている宝石のように光沢のある果実というのは硬そうで、抵抗があったが一口齧ってみるとそんなことはなかった。食べれないほど硬いという訳でもないし、何だか面白い食感がする。甘さも調度良い。二口、そして三口と食べるうちに、あっという間に無くなってしまった。


美味かったので、褒美と思って次の日その店主の屋台に客寄せをしてやれば、それからというもの毎年賽銭箱の隅にりんご飴を添えてから屋台を出すようになった。


今年のりんご飴もやはり美味である。

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