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陽あたりのいいパティオ1〜ももとさくらは人類最強です〜  作者: 赤木爽人
第1章 鬼王神社の宝玉
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 その頃、幼稚園から自宅に戻った神馬権三は庭にでると、鬼王神社の方角に向かって二礼して柏手を二度叩き、手を合わせて祈った。


 ──寝る前にするいつもの習慣である。


「あと1ヶ月半で夏祭りです。今年も元気いっぱいのお祭りにします。わしら氏子、そしてこの町の人々を、末永くお見守りくださるよう、よろしくお願いします」

 鬼王神社の御神体は、この町に人が住むよりはるか昔にこの地に降り立った産土神うぶすながみだ。産土神はこの付近に魔物が寄り付かないように結界を張った。

 その後人々が生活し社会が出来てくると、影になり表になり人間を導いた。

 時には荒れ狂い全てを破壊し、時に豊作をもたらし、時には知恵を与え進化を促したのである。

 その強大な力に、恐れおののた人間はこの産土神を敬い『鬼王様』と呼んだ。

 そして、ある時光輝くソフトボール程の大きさの石球が土中から出てくると、それを御神体とし、この地に祀った。産土神はその御神体に入った。

 それが鬼王神社の始まりである。


 その後、人の自由意志に進化を委ね、神社の中で見守る事に徹した『鬼王様』は、結界を外す替わりに、とある一族の遺伝子に、この地を平和に導くように霊力を授けた。

 それが、神馬じんま一族の祖先である。

 それ以来神馬一族は、争いのない健やかなる進化を導くべく、時には霊力を使い、この地を治める長として尽力する事となった。


 ──権三の祈りはいつも御神体に届く、神が宿っている鬼王神社の白い石球は、権三の思いに反応するが如く、眩い光を発した。

 そして、権三が祈りを終え再び一礼すると光は消えた。


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