恋に堕ちる詩
思い出、僕は一つもいりません
ただ欲しかったのは
君の瞳のための羽
漕ぎ出すもなく沈むでもなく
今、飛んでいき
その黒い目の届くところで
僕は無限に旋回します
左の瞳のまつ毛の柱
切り立つ二重と
涙袋の絶壁の内
『なんでもないさ』と昔見た
ローマの男の真似をながら
悠々自適なふりをしながら
君の瞳を泳ぎます
そうして最後は目クラになって、君の瞳に堕ちてゆく
その卒倒の金色の
渾身の一つでもって
たとえばもしの話として
なにかしら つまり
そう
そうだろう、いや、
そしたなら
そうしたなら
君は笑ってくれるのでしょうか
僕を見て笑ってくれるのでしょうか
いえきっといいえきっと
いいえきつとかのぢよはちやうしやうのひとつもみせやしなひのだ
なるほど、そうして、僕は僕に否定され、僕の、めくるめく、涙のひとつは、大空のためになりました
どうせならねとそれは生き
呼吸のひとつもすれば良い
いやはやげに
さようにと
左様にと
左様に
あぁ
僕は 一人ぼっち
一人ぼっち
さやふにキミはひとりぼつち
左様に僕は一人ぼっち 一人ぼっち
一人ぼっち一人ぼっち
一人ぼっち
大あくびのせいにしたって
なみだは涙になりました
あぁそう、もう、これは、
憂鬱な、さぁ崩れされ
どんな気持ちも
飲み干して
内蔵の
回れ
回れ
消えぬ
辛くあり
辛くありしや
落ち踊り落ちる
キリキリマイに君の瞳に
また永遠に、忘れられずに、
無限の暗黒に、
墜ちて
ゆく
これはしがない恋の詩の一つです
こんにちは、コーノです。恋に堕ちる詩です。
文字の配列にもこだわってみました。