おわりに
人類の未来は巨大ドームの中にある、と思い込んでいました。ところが素人が思いついた事柄だけでも問題山積で、とても現実味がないことがわかりました。
最後に、いつだれがどうやって作るかです。SF小説のように、核戦争で生き残った人類はとかパンテミックで生き残った人類とか汚染された地球とか、そんな状態になってからでは作れないという事です。いろいろな意味で疲弊した世界では、巨大ドームの建設は無理です。
もし可能であったとしても誰がその中で生き残るのか、それだけで殺し合いが始まってしまいそうです。
では単純に研究施設として作るのなら、どこが作るのか。地球外地域への移住テストとして、JAXAが主導するのか。JAXAの所轄は内閣府・総務省・文部科学省・経済産業省になるそうです。新し農業のあり方として農林水産省がか、環境問題として環境省がか。はたまた、防災対策として国土交通省が主導するのか。
この計画だけを目的として公益法人が設立されたとして、その資金源は等々。
全く実現の可能性がみえてきませんでした。
最後になってしまいましたが、ロロサエ様より『バイオスフィア2』の実験を紹介いただきました。アメリカの砂漠で巨大温室で行われた実験だそうです。100年続ける計画がほんの数年でとん挫したとか。人間の手で生態系を作り出すことの難しさが示されました。