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 何かならどこから考えていいのかわからないので、とりあえず衣食住の『衣』から。

 私が今まで読んだSFの中に何故か、衣類の調達方法について説明されているものがあった記憶がありません。唯一記憶があるのが、星新一氏のショートショートにボタン一つで化学繊維のドレスが出てくるといった描写がされていただけ。これは、便利になった未来の描写にすぎないので、自給自足の生活とは別物ですねぇ。

 パンテミックで死の都市と化した都会で一人で生き残っていた軍医さんの映画。この映画の中でも、食べ物や自家発電の装置については描写があったような気がするのですが、衣類の調達しているところはなかったような気がします。孤独生活3年ですから、まだ新しい衣類が必要でないといえばそれまでですが。


 衣類は人類がドーム内自給自足生活になった時に、緊急に必要なものではないのかもしれません。ですがその生活の中で、何年も何十年も過ごすようなときにどうやって衣類を調達するのでしょうか。

 綿花?麻?はたまた養蚕?食料を自給しなくてはいけない環境でこういった作物に耕地を避けるだけの余裕はあるのでしょうか。

 麻をたくさん植えて、光合成してもらうとか。

 在所は、昭和の初期には養蚕の盛んな地域だったようです。父の子供の頃、二階はお蚕様の場所でその下で人様は生活していたようです。そして絹をとった後の蛹は、佃煮に。今でもスーパーの隅に蛹の佃煮がおかれています。需要があるのかは疑問ですが、食べ物として認知されていることは事実です。

 餌の桑は光合成で酸素の供給に、繭は衣類に、残った蛹は食料に、合理的ではありますが考えたくない未来です。


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