告白
「ごめんなさい」
先輩の口から出た言葉は、私の心の芯に突き刺さる。
どうして――。
どうしてなの――。
先輩――。
私はこんなに先輩が好きなのに――どうして?
心が張り裂けんばかり胸に反響する先輩の言葉は。
どこか別世界の出来事のように思えてさえくる。
先輩なら私の気持ちを分かってくれる。
ずっとそう思っていた。
そのはずだったのに。
先輩は私のたった一人の大事な存在。
私だけの王子様。
先輩はかっこよくて、人望があって、その全てがない私とは違う世界の人間だ。
ライバルだって多い。
でも私は確信していた、先輩を一番好きなのは私だって。
この気持ちだけだったら誰にも負けない。
その結果が――これだとでも神様は言うのだろうか。
神様酷いよ。
何も持っていない私は、好きな人の心さえ得ることができないっていうの?
神様は、全ての人間の幸せを願っているんじゃないの?
私の幸せは、先輩の隣にいる事だけ。
神様私は人生でこれ以上何も望みません――だから先輩の心を私に――。
「――子、気持ちは嬉しいけど私は同性をそういう目で見れないの」
先輩はそう冷たい声で私に語り掛ける。
でも、胸の炎は一段と熱を増した。
燃え上がり膨れ上がる炎は色を黒に変えていくそんな気がした。
逃ガサナイ、私ダケノオウジサマ――
いろいろ実験中