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乱獲に行こうバス編

駅からバスに乗り数時間。

 あわただしい都会の光景は、膨らんだ風船の口をいきなり開けたように遠くへ飛んでいき。

 代わりの光景に緑の木々が台頭し始め、完全にもう緑の世界。

 きちまったな。結局。

 自分自身の押しの弱さに嫌気がさす。

 しかし、どう頭の中でシュミレートしてみても――子の口車に勝てるイメージが浮かばず。

 諦めるしかないのが悔しい。

 そんな俺に夏の日差しは容赦なく照り付け、ブラインドで遮れなかった光がじりじりと肌を焼く。

 夏のアバンチュールという魅惑的響きは今の俺とはほど遠い。

 気をとりなおすために車内を見渡した。

 バスの中にいるのは運転手を除けば見れなた面々。

 男二人。女三人。

 一人は茶色の長髪がトレードマークの可愛い系。

 もう一人は短髪ボーイッシュ。

 女子最後の一人――は容姿だけはいい、性格に難がありすぎる事が残念な奴で今回の黒幕だ。

 最後の一人は微笑を湛えた優男と言っておこう。

 皆ラフな格好で――さんだけが虫取りに都合が悪そうなスカートをはいていた。

 とぎれとぎれに聞こえてくる会話を盗み聞くと――子の指示らしく。

 野山を歩くのに素足を曝すとかいかがなものだがストッキングの重ね履きがどうとかで大丈夫らしい。

 果たして――子の浅知恵が野山に通用するかはわからんが、生足は無理でも――さんの脚線美は目の保養になりそうだ。


 「――さんはこの企画どう思いますか?」


 「どうって虫取りだろ」


 隣の優男の言葉にそっけなく答える。

 女子連中は最後尾に陣取り俺たち二人は窓側だ。


 「そうじゃありません。彼女の事です」


 優男は後方の――子を一瞥する。

 また――子の事かいい加減嫌になるな。


 「気を抜かないでください。彼女がどんなものを引き寄せるか分かりませんので」


 「なぁ俺って必要か、お前ら三人みたいに力なんてない俺は一般人だぞ」


 「ご謙遜を――子さんに選ばれ僕たち三勢力の監視者の三人を集めた手腕をお持ちなんですから」


 「と言ってもよ。力がない事に変わりはない」


 超的身体能力と超能力と魔法という力を振う、非常識の塊三人と比べられても。

 俺は微妙な顔を浮かべるしかない。

 そのまま俺は肩をすくめる。


 「最大限に手助けはしますが、いざという時の準備はお願いしまよ救世主殿」


 俺たちの虫取りは一体どこに向かっているんだ……

設定は某有名小説を参考に

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