無駄削り実験作
「付き合てください」
差し出される彼女の手は仄かに赤く。
その手で持つ手紙はプルプルと震えていた。
彼女は俺の後輩で名前は――眼鏡がトレードマークの可愛らしい女性だ。
告白自体は正直嬉しい。
でも、なんで手紙を三枚差し出してるんだ。
「これは、私と後二人の分です」
三枚の手紙の便箋は別々の物で中々斬新な告白だけど。
あと二人は誰だろう。
「もう来ていますよ」
心の見透かしたような彼女は薄く笑う。
辺りを見回してみるが人っ子一人いない。
謎だ。
「先輩見てください。私の内の友人を」
全く持ってよくわからない発言に苦言を呈したくなる。
彼女は不思議系の女の子だと僕も含め思っているが、私の内の友人。
まさか体の中で何かを飼っているとでもいうのだろうか。
「見てください先輩」
困惑を隠せない俺に彼女は制服のブラウスのボタンをはずしだし、健康的な肌の胸元をさらす。
彼女は自身のふくよかな胸を強調するようにブラウスの胸元の両端を掴み広げる。
その胸元には紋章のようものが見える。
色は黒くデザインは可愛らしいハートをモチーフにしたものだ。
「これが私の――」
その彼女の言葉に紋章が赤く光り出す。
赤い光に包まれた黒の紋章は脈打つように蠢く。
これが彼女の内に潜む二人との出会いだった。
無駄削り実験と言っていて実際はうまくいかず。
無駄を削る練習というてにしただけ。
やっぱり上手く書けるとことそうでないのが弱点。




