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だーれだ

先輩と私。

 先輩と私は仲がいい。

 高校生にもなって何を言ってるんだと私も思う。

 先輩は素敵な人でとても優しい。

 私はどこにでもいる普通の女の子。

 特に凄い特技や勉強ができるわけじゃないどこにでもいる女子高生。

 そんな私と先輩は付き合ってると周りからは思われていて。

 先輩は私の憧れ。

 アイドル顔負けのルックスに映える茶髪はサラサラで。

 筋肉質のスラッとした高身長。

 アクセントでつけている香水はいつも優しく鼻孔をくすぐる。

 そんな先輩と私釣り合うわけがないけど。

 先輩は思わせぶりの態度で私に心をつかんで離さない。

 沢山一緒に買い物をして、二人だけで遊園地デート。

 カップルのように手はまだ繋いでないけど。

 友人から恋人にはランクアップできるのかな。

 先輩と語り合うのは楽しいしそんな関係に慣れたらきっと幸せだろう。


 「だーれだ」


 子供っぽい声が後ろから聞こえ。

 視界が闇に包まれる。

 少し火照った両目を塞ぐ両手が心地よい。


 「先輩でしょ」


 「あったり」


 私の声に先輩の声はおどけて答え。


 「――子、このままで聞いてくれ」


 先輩の声のトーンが急に真面目になる。


 「好きだ――お前の事が――」


 好き……先輩が私を……。

 とてもうれしかった。

 ずっと待ち望んだ言葉だったから。


 「ごめん。――子悪気はなかったんだ」


 先輩は私の目を塞ぐ手を離す。


 「……違います。先輩嬉しくて」


 私はあふれ出した涙を腕で拭うけど。

 涙はとめどなく溢れる。


 「でも、先輩できれば私の顔を見ながら言って欲しかったです……」


 好きな人の告白を顔を見ながらしてほしい私のわがまま。

 

 「改めて好きだ。――子」


 私を正面に向かいあわせた先輩の言葉は私に染みこむように響き渡る。


 「私もです先輩」

いまいち。

何かよいのが降りてこない。

降りてこなくても技術で何とかできる日はまだ先か。

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