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ようこそ!迷宮闘技場へ!  作者: へたすん
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挑戦者達

クラウス達を待ち受けていたのは5センチほどの砂が敷きつめられたドーム型の部屋である。風はないにも関わらず、砂はざぁざぁと音を立てている

「なぁ…今年は砂亀の報告があったんだよな?」

「はい、先月っすね」

彼らはゆっくりと前へと進む

「調査の結果は?」

「調査隊は砂漠を横断したが発見は出来なかったと」

「それで最初の発見報告は勘違いと言われたわけだ」

「そッス」

中央に近づくにつれ砂の動きは大きくなっていく

「…あると思うか?」

「無いと言えないのが辛いッス」

中央に一行が着くとそれまでざあざあとなっていた音はぴたりと止み、次第に集まり小山を作る

「当たって欲しくは無かったな」

それはため息にも似たぼやきだ

「はじめから生きて返すつもりなんてなかったんすよ…」

小柄な男は頭をかかえて俯く

小山はいつしか山となり…手足を伸ばし亀となる

「来るぞ…」

その一言で彼らの緊張は高まる

フィーーと風が音を立てる。それが合図となり一斉に行動を開始する

その後…倒し方を知らない者達が敗れ去るのに時間はかからない



話は10日ほど遡る

「ダンジョン攻略しませんか?」

クラウスが訓練を終え飯を食べているところへ、軽い口調で話しかけたのは優希だ。

「ここがどこだかわかってんのか?」

目頭を抑えながらクラウスは質問で返す

「食堂でしょ?」

「一般立入禁止のな」

「何も言わずに通してくれましたよ?」

「気付かれなかったの間違いだろ?」

見渡しても優希の事を気にかけている様子はない

「で、やりません?」

クラウスはハァ、とため息をひとつつく

「まずは説明からだ。いきなり言われても答えようがねぇ」

「それもそうですね。ダンジョン内で死んでも現実には死なない訓練にうってつけのダンジョンを作ったので試してくれる人を探しています」

ブッとクラウスは飲んでいた水を吹き出した

「ハァ!?自分が何を言っているかわかってんのか!?」

席を立ちながらクラウスは大きな声を上げてしまう

「えぇ、半分人間でなくなりました」

優希は爽やかに答える

ハッとしてクラウスは周囲を見渡し、席に座って頭をかかえる

「何で叫んだのに周りが反応しねぇんだよ」

「魔法は何でも出来るんですよ」

「そういうことじゃねぇんだがな…そんで、断ればどうすんだ?」

「人が1人消えるのに、五秒もあれば充分です」

「拒否権はねぇのか…」

「詳しい事はこれに書いてますので」

取り出した紙の束を優希は手渡す

「どうして俺なんだ?」

「帝国で菓子を食べ損ねましてね。そう、この手紙にそのあたりのことを書いてますんで王様にでも渡してもらえます?」

取り出したのは封のされていない封筒だ

「渡す前に確認してもいいので、よろしくお願いします」

「おう…いつまでに決めればいいんだ?」

「訓練の終わりまでは待ちますよ。もうじき仕上がるんでしょう?」

「…確認しておこう」

手元にある紙の束を持ち上げながら答える

「あれ、それなんっスか?」

飯の乗ったトレーを持って声を掛けたのはゼクという小柄な男だ。

優希の体を突き抜けて彼が現れると、優希の姿は煙のように消えてしまう

「あれ?何かついてます?」

目を見開いていたためにゼクは自分の体を見渡す

「いや、何も無い。あー……これは資料だ。すぐに使うことになる」

視線を紙に落としながら答える

「まだ何か始めるんです?」

「いや違う…いうならば、地獄からの招待状だよ、これは」

首を捻るゼクが理由を知るのはその日の夜の事である

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