帝都へ行きます
リルド達をダンジョンへ放り込んだ後は村へと戻り、村で作っている農作物を貰ったりしてそそくさと村を後にした
「そういえばぽちを指導役にしなくても大丈夫だったの?」
ダークウルフの群れを教育したのはぽちじゃなかったかな?
「遭遇時点では彼らに人語を理解する能力がありませんでしたから」
「今は出来ると?」
「はい。言っていることも理解出来ましたよね?」
「言われてみれば」
「彼らの能力は密偵向きなので最低限言葉が理解出来るようにするのを急がせましたから」
「能力って魔法とは違う感じなの?」
「ユーキ様がダンジョンを作れるようなもので彼らには影に入り込む力があるんです」
「へぇ」
「影さえあれば大小関係ありません。髪の毛の影でさえ彼らの潜伏場所になりえます」
「灯りある場所ならどこでも行けるのか。もし曇りの日みたいに境界が曖昧だとどうなるの?」
「隠れている場所が日向になった瞬間飛び出てきますね」
「なにそれ怖い」
「今の彼らの能力であれば意図的に影を作れますので飛び出てくる心配もありません」
「野生のままだと出てきてたんだ…」
「運用はもう少し先に…」
言葉を区切るとリリーはぽちを立ち止まらせる
「ん、なに?誰かいた?」
「考えていたよりも帝国は悪い状態かも知れません」
「何を見て言ってるの???」
「ここに結界の境界があります。これは魔素を閉じ込めるためのもので1度我々が入れば元になっている魔法陣を壊さない限り、出ることはできなくなります」
「覚悟を…決めろって?」
「いえ、そういう結界がありますよーっていうだけです。外からなら楽に割れますので」
「サイデスカ」
「さ、溜まった魔素を貰いにいきましょう!」
リリーはとても楽しそうにしながらぽちに先を急がせるのであった
「活気がないというか…随分と沈んだ雰囲気の街だね?」
優希達が街へと入ったのは日没まではまだ時間がある頃だ。
「普段魔力を消費しない者にとって、魔素は毒になりますから…長く当たれば体を壊します」
「じゃあ今後改善していくんだよね?」
「これ以上悪くなることは無いでしょう」
「ありがたく貰っていこう」
集めた魔素はダンジョンの為に有効活用させていただきます
「で、魔素の濃度が上がってるってことは理由があるんだよね?」
「サンディの隠れ家から精霊が確保出来ましたよね?」
「妖精だよね?確か」
「元々の届け先がココだったそうで。おそらくは全て、生き残ってはいないかと」
「妖精の魔力を消費して何かをしてた、だから魔素が増えたってことかな?」
「魔人の者が誘導をしていたようです」
「じゃあ当面目標は首謀者の発見から?」
「既にサンディを向かわせていますので、魔素を回収した後は妖精を利用していたものに会いに行きましょう」
「悪代官を懲らしめに行くんだね!」
「…すでに、手遅れかも知れませんが」
「ん?何だって?」
「いえ、まるで水戸黄門の気分ですね」
小声で呟いた声を拾えていれば、優希は嫌な気分にならなかったのかもしれない
「気分は世直しだね!」
優希達はまっすぐに帝都の中心部へと歩いていった




