ギルドへ行って
「急に街中で狼出てきたら驚くだろうし、何かいい方法を考えないとだね」
乗り物としてぽちを登録するためにギルドへと向かう最中、どうしたら混乱を招くことなく連れ歩けるかを考えていた
「小型犬に変身させるというのはどうですか?肩にでも乗せていればそこまで迷惑にはなりませんし」
「どれくらいまで小型に出来るの?」
「手に乗るほどまで小さくできます」
必要な時に変身して大きくなるのはおもしろいね
「そこまで小さくする必要はないけど…小さいと扱いやすいだろうね」
「このくらいでどうでしょう」
リリーの手元には人の頭ほどのサイズになった狼がいる。子犬のように見えなくもない
「いいね!ちなみにぽちの知能ってどれくらい?」
「スパコン並です」
「賢すぎるね!?どう考えてもオーバースペックだよね?」
「冗談です。感覚としては私の一部のようなものなので言葉にしなくても伝わります」
え?じゃぁ伏せって思えば伏せるの?
わふっと声を上げると足元で伏せをするぽち。
「こ、これは可愛い!」
「そうです、ね」
「り、リリーの次にね!」
「もう!」
頬をふくらませながら照れるリリー。多分フォロー入れなかったら大変なことになったんじゃないかと思うんだ。うん、なんとなくそんな気がしただけなんだけどね
しばらくして頭の上にぶら下がるように乗るのが定位置となったぽちをつれて北のギルドへと到着すると、ギルド内はずいぶんと慌ただしくなっていた
「なにかあったんです?」
カウンターでそう尋ねると中にいる毛深い感じの男の人が教えてくれた
「さっき砂亀の報告があったんだよ。君たちは新人かな?」
「えぇ、まだ登録して間もないんですけど…」
ギルドカードを提示しながら伝える。
「そうか…今日は報告かな?」
てきぱきと書類を整理しながら話をしているのだが、その動物のような体毛が気になってしょうがない
「この子の騎獣登録をお願いします」
リリーがポチを指さしながら答える
「珍しい子を持ってるね?名前と年齢は?」
「ポチ、1年目です」
どこかクマみたいな人がサラサラと書類を書き上げながら質問してくる
「珍しいかい?」
「えっあ、え?」
「僕は獣人と人のハーフでね。気になるかい?」
「初めてで気付きませんでした。それで動物のような感じがあるんですね」
「あまり評判は良くないけどね。よし、じゃあその子をすこし見せてもらえるかい?」
ペンを置いてすこし身を乗り出してきた
「ぽち?」すこし降りてもらえる?
頭の上であくびをしていたぽちを下ろして彼に見せる
「ふん…ん?んん?うーん?うん、もういいよ」
「何か気になることがありましたかね?」
「いや、大したことじゃないんだ。さて、これで登録は終わるけど目印はどうする?目立つ位置にこのバンダナを巻いて欲しいんだけど」
台の下から出てきたのは赤い布に青い刺繍の入ったバンダナですこし細長くなっている
「首で大丈夫だよね?」
その言葉を肯定するかのように、ぽちの尻尾はブンブンと左右に大きく揺れたのだった




