スライムは食べられない
数の暴力によってスライムに囲まれた優希。彼の身にスライムたちが食らいつく!!
服のスキマから潜り込み、全身をくまなく揉みしだかれ、古い角質を落とされたツヤ肌の優希がスライムの群れから吐き出される。
「御主人〜今のお気持ちはいかがですか〜」
「理解が出来ない」
「スライムは生きてる物をべられないんですよ〜」
「つまり溜まっていた汚れだけ食べていたってことかい?」
「綺麗になれましたでしょう?」
「確かに綺麗にはなったけどさぁ」
「核をとるのに切り刻んだほうが多く取れますから」
「そーゆー事も事前に教えてくれたら良かったんじゃないの?」
「楽しかったですね!」
「お前だけな!」
その後、リリーの魔法ですべてのスライムは素材にされた
「一応聞いておきたい事なんだけどさ」
「スリーサイズは秘密ですよ?」
「いらない。自分の使える魔力量を知る方法ってないの?」
「感覚でとしか言えませんね。そういう道具を作れば良いのですがかなり複雑なんです」
「複雑?」
「どこまでを1とするか、濃淡をどう扱うか、自然回復や循環させたものはどう扱うかなど基準を明確にするのが難しいのです」
「百の魔力があったとしてもすべて使えるわけじゃなかったり、それ以上使えたりってことかな?」
「目安はわかっても正確なものは出せないんです」
「そうなのか」
思ったより難しいんだね
「基準さえはっきりしていれば出来なくはないです」
急ぎでもないし、ゆっくり考えて行こうかね
さて。そろそろ説明をしていただけると助かるとですがね?
「訓練ですよ!御主人様」
目の前では積み上がったスライムの山が形を変え、体長2mほどの狼の群れへと変化していた。
余ったスライムたちは壁を内側から覆い尽くした。
「いきなり本物だと危ないですからね、柔らかいものから慣らして行きましょう」
色は若干緑のままだが昨日ギルド裏でみた狼とほぼ同じものが二十近い集団となりこちらを見ている
「最初は一体から言いってみましょうね!壁は柔らかいので飛ばされても大丈夫ですよ!」
リリーの声とともに前へと進み出したものが一匹。これが最初の相手ですか
「やってやればいいんだろ!?」
気合を入れるために声を張ると狼は唸り声を上げる。本物じゃないの!?色ももう緑じゃなくなってるよ!?
刀を前に構えると狼は飛びかかってくる。綺麗にかわして刃を当てることが素人に出来るはずもなく、優希の体は柔らかな前足により弾き飛ばされた。柔らかな壁に受け止められた後も、狼の攻撃が止むことなく優希へ襲いかかった
優希の頬が濡れていたのはきっと幻ではない




