腕試し程度
「このあたりのはずなんだがな」
五人の男が地図を見ながら林をすすんでいた
「アレっすかね?」
ひとりが指指した先は開けており、5mほどの高さの岩肌が覗いている
「っても何もねえよなぁ?」
べたべたと岩肌を触りながらにクラウスはつぶやいた
「すぐに開けますんで」
「そうか、じゃあ…」
まかせる、そう言いかけた瞬間に男達は距離を置き臨戦態勢へと移る
「あれ、何か出ました?」
「お前は、いきなり出てくるんじゃあねぇ!」
肩の力を抜きながらに怒鳴っておく
「で、ここでどうするんだ?」
深呼吸で気持ちを落ち着けながらここに呼びつけた本人である優希へと尋ねる
「これをこうしてはい、どうぞ!」
優希が手をぽんぽんと叩いて岩肌に手を触れると人が立って通れるほどの穴があいた。
「そっちの扉は帰り道専用なのでこちらからは開かないようにしてます。」
中は奥行5mほどの小部屋で扉が一つと扉のない穴が一つ。
「その奥部屋にある転移結晶、青白く光る石に触れると次の部屋に進めますので」
優希は穴の方を指さしながらクラウスたちへと案内をする
「あとはひと部屋で1回、戦闘をしながら進んでいただくだけです」
「どんぐらいの部屋があるんだ?」
「今日は五部屋で終わるようにしてます。明日からはひたすら続くと思ってください」
「何度も入りたくは無いがな…」
「まぁそんなことをおっしゃらずに。そう、同時に触れないと別の部屋に飛びますからね?気をつけてくださいね?」
ゼクが石に触ろうとした時、優希がそんなことを言うのでゼクは慌てて手を引っ込めた
「じゃあ、また出口で」
そんな優希の言葉を聞きながら5人はダンジョンの先へと飛んでいった。
「おらっ!」
飛びかかるウッドタイガーを手早く切り伏せクラウスは呼吸を整える
「二部屋目も無事クリアっすね!」
最後の一体を倒したところでゼクがを掛けた
「あいつらの性格からしてこのまま終わると思うか?」
それは確信に近い思いがあっての質問だった
「どう考えても殺しに来るでしょう」
先へと続く扉を開きながらドリノスが答える
「まぁ、最後あたり倒せない相手を入れてくるんじゃないっすか?」
上げて落とす事を散々やられた彼らには容易に想像がついた
「さて、ここを過ぎたら折り返したようなもんさ。さっさと終わらせて帰るぞ!」
気合を入れる彼らは襲い来る敵へと視線を向ける
「行くぞ!」
勢いよく駆け出す彼らの前に、8体いた小型の魔物はあっさりと駆逐されていくのであった




