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4話

「ダメだ」�(


堂々巡りというか、船頭多くして山を登るっているのか、とにかく意見が纏まらない。�(


そもそも、チャットに参加していない者が1人、飽きたのか呆れたのかチャットを去った者が3人。�(


「やーめた」�(


私はベッドに飛び込んだ。今ごろチャット部屋では『怒りっぽい人』だったり『自分勝手』だったりが喧騒を渦巻き、陰険な人? が煽り立てているに違いない。私だってあんな状態の人間関係を纏めれるほどに賢くできていないし、それにまとめようと思うほどに馬鹿ではない。�(


謙虚【みなさん、外を見てくれません?】�(


 裏表のある、狡猾そうな女性がコメントしたのを見て、私もつい窓を確認した。�(


優柔不断【外がどうか?】�(


優しい【特に何もないけど】�(


名無し【シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ】�(


「わぁああ!」�(


いきなりで驚いた。名無し……といえば陰険な人だった。そういえば、この人は生け贄になるなら『自分勝手な人』がいい、と冗談をいってから、コメントが途絶えている。�(


強気【気持ち悪いことするなよ、気持ち悪い】�(


優柔不断【こういうことは、あまりよくないんじゃないかな……】�(


気味悪がるレスが続くと、窓の外になにか気配がしたので振り替える�(


人がいた。最後に人に会ったのは、顔が不鮮明だったが、しかし今回は違う。�(


なんというか……『自分勝手そう』な�(


名無し【身ながシネバイい。シヌコトデカイ……】�(


ぷっつん�(


心のそこにまで突き刺さるような、胸くそ悪い口調がコンピューターまで影響したように、画面は停止した。�(


続いて太陽が無くなり、電気も使えなくなった。�(


「な、何が……」�(


名無しの言葉が反芻する。�(


不快な言葉が何度と脳内を駆け巡る。�(


シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ


拷問の様な時間だった。この怨念が停止した時、詩を目撃したような快感が訪れた。もう二度と、一秒たりとも、味わいたくない――、そう思いまなが私は死んだ

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