生き埋め?
朝起きたら、死んだ他人の身体の中にいた。
死んだ人間の身体の中なんで、声を出すことも動くことも出来ない。
なんで死んだ人間の中にいるって分かったかって言うと、顔見知りの葬儀屋がこの身体を持ち上げて棺桶の中に入れたからだ。
それで誰の身体の中なのか? って思ってたら、あるギャングの殺し屋をしている俺が数日前に殺した、敵対ギャングの幹部構成員だったよ。
此れが分かったのは、葬儀場に置かれた棺桶の死体を覗き込む奴が皆んな敵対ギャングの奴等だったのと、此奴の行動を把握する為に調べた女房やガキが泣きながら縋りつこうとしていたからだ。
それより俺は何時になったら自分の身体に戻れるんだろう?
まさか此奴の身体の中に閉じ込められたまま、一緒に埋葬されるんじゃ無いだろうな?
あぁ……、そのまさかが現実になろうとしている。
棺桶に入れられた男の死体と共に土に埋められて行く。
『嫌だー! 出してくれー!』
こんな真っ暗闇の中で死体が朽ちて行くのに突き合わされるなんて、『ごめんだぁー!』
『助けてくれー!』




