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女囚の移送

 運ばれて来たのは、ジョッキと小皿。ジョッキはどう見てもビール、小皿は何かの煮付けで、丁度お通し風。

「昴さんの故郷の料理を再現しました。」

にこやかに現れたシェフは、牡牛領を治めていた頃、屋敷で働いていたシェフだった。

「あれから、転移して来た方々にあちらの料理の事を聞いて、色々再現したんです、味噌、醤油、酒、みりん、もう完璧ですよ。」

 昴が以前、日本の居酒屋料理が懐かしいと漏らしていたのを、シェフが覚えていて、着々と準備して、この度の晩餐会に披露する事になったらしい。

「生の魚を食べるのには少し抵抗があったのですが、一度食べるとヤミツキですね!このツンと辛い薬味がなんとも言えません。」

王弟達はワサビが気に入ったようだ。

「私はこちらの貝のフライの『たるたるそおす』と言うソースが好きですね、こちらの世界では似たような物も見たことがありません。」

王妃もご機嫌で獅子ケ谷討伐の雰囲気では無かった。

「有難うございます、間違い無く僕の故郷の味です。ところで、この度は獅子ケ谷の討伐で招集されたと思うのですが・・・。」

「ああ、勿論討伐依頼ですよ。ただ、現状急ぐ必要はありません、大熊家で片付けたように、呪いで操られている女性達を解呪してください。それから、出陣ですが、相手の戦力は大した事無いのです。ただ、操られている女性が殆どなので強行突破が出来ずに放置しておりました。こちらも同じ様に対処頂ければ、難しい戦いにはならないと予想しています。」

 

 と、言う事で居酒屋料理を堪能し、討伐の計画は明朝からと言う事で、王城の離れに宿泊。気兼ねなく泊まれるし、討伐のスケジュールも余裕が有るので、普段通りにローテーションを回す事になった。

「付き合ってあげても良いわ、仕方が無いわね。」

と言いつつ、ご機嫌で昴のベッドに入り、魔法無しで、じっくりとひとみ(×××)をスタンバイ、すっかり整っても、なかなか(×××)の出番が来ない。

「ゴメン、どうも調子が良くないんだ。」

多少膨れてはいるが、ほぼほぼ下を向いたままの(×××)に、

「回復して見るね!」

グッと魔力を込めると、(×××)は平常モードで、完全にチカラを失い、ダラリとブラ下がってしまった。

「だらし無いわね、ちょっと貸して見なさい!」

手指で舌で挑んだが全く反応はなく、暫く頑張ってはみたが、白濁の粘液がジワリと漏れ出たところで、ゲームオーバーとした。

「元のポンコツに戻っただけよ、気にするなんて無いわ!」

と、クルリと背を向けて布団を被った。


 翌日、毎朝の生理現象も発生せず、何も起こらずにベッドを出た。気不味いままで身支度をして、食堂に向かう。

「昨夜は楽しめた?」

次のローテーションの裕子が笑い掛けると、

「・・・最悪。」

情報共有が始まった。


 (×××)の問題はひとまず棚上げして、騎士団の参謀と打ち合わせ。会議室で待っていたのは、元トーラスジュニアの愛。

「お久しぶりです!昴さんの代役として私に白羽の矢が立ったんです!」

 独立(?)してからの事や、参謀になった経緯を聞いて、今回の掃討作戦の話に至る。

「今日から明後日迄の3日間で、全国各地から、解呪出来なかった女性囚がここ王都に移送されて来る事になっているんです(・・・・・・・・・・)。」

「ん?事になっているって?」

「はい、実際に移送されて来るのは、元トーラスジュニアのメンバー達で、実際の女性囚は2日ほど遅れて来る予定なんです。」

「なるほど!救出に来る獅子ケ谷の奴らを捕まえるんだね?」

昴がポンをひざを打つと、

「救出?ならいいんだけど、口封じかも知れないな。」

圭織が、低めのトーンで付け加えた。


 その頃、各地の街道では護送車の襲撃が相次いだ。圭織が心配していた通り、護送車ごと焼き払って口封じを狙って来たが、勿論想定済み。難なく返り討ちにして囮で乗っていた元トーラスジュニアと入れ替えで護送車に積み込んだ。

 襲撃に参加していた者達には、容赦なく自白魔法が掛けられたが、殆どが闇バイト的なその場限りの戦闘員で、自白魔法に連動して死亡する呪いは掛かっていなかったが、有益な情報は全く得られ無かった。

 ひとつの現場に1人か2人、自白魔法で死亡した者がいて、それらの身元から、今回の首謀者が炙り出された。獅子家や獅子領に関わりの無い西都の男爵で、ノーマークだった。チンピラ程度の冒険者崩れを雇っている位なので、財力も戦力もたかが知れていると判断、襲撃の件は公表せず、男爵も泳がせる事にした


 参謀は次々と届く成果を受け取りご満悦、

「昴さんの考えそうな作戦でしょ?」

「あぁ、そうだね!いつも根こそぎって思うんだけど、なかなかスッキリ出来ないんだよね。でも、流石に今回でダメ押しかな?」


 参謀は嬉しそうに、獅子ケ谷遠征の計画を発表。先ずは、獅子ケ谷の状況を説明した。

谷の守(たにのもり)の呼ばれる独眼獅子の直系の子孫が、自らが真実の王と名乗り、王国を我が物と主張している様で、呪術者達がそれを守っています・・・」

 プレアデスが集めた情報と王家や騎士団が長年蓄積した情報の総まとめの様な内容だが、谷の守に関しては、まだまだ不明な点が多く、年齢も性別も解らない。今回のミッションは、谷の守を捕獲して現王家を認め、獅子ケ谷は単なる宗教団体に過ぎないと、立ち位置を明確にする事。奇襲の為、参加するのは、プレアデスと元トーラスジュニアの16人、騎士団から4人の計26人。

 各地から移送されて来る女性囚の解呪の後になるので、少し待機する事になった。

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