人違い
あー…もう学校着いたよ。
功太は、一目散にクラス確認。
…そんな慌てなくてもさ。
そしてなっちゃんもクラス確認に行こうとしたら、
「なっちゃ〜ん‼︎あたしたち同じクラスだよぉー。よろしくー」
と同じ小学校だった美帆子ちゃんがなっちゃんに駆け寄った。
…えと、わたしも確認確認…
一組には、いない…二組もいない…三組…もいない…えと、えっとー…
⁉︎
はっ…
もしかして双子って知らされてない⁉︎
なっちゃんしか登録されてない⁉︎
わたしってこの学校にいない存在⁉︎
ドキドキ…ドキドキ…
慌ててクラス確認を続けていたら、功太が
「あ、かづきはオレの隣のクラスか」
と言った。
えっ…?
いる?
わたしちゃんといるんだ…⁉︎
よかったー。
スンッ。
鼻をすすった。
…
少し泣きそうになったの功太にバレてないよね?
大丈夫だよね⁇
慌てて功太から顔を背けた。
するとこーたが、
「行くぞ」
ってわたしの頭をポンってした。
そのポンが少し心地よかった。
だからそのポンのおかげでさっきまで泣きそうなくらい不安だったのに、もうすっかり元気を取り戻した。
「うんっ!行こう」
パタパタと功太の後を追った。
クルッ
…
…なんか、視線を感じたけど…気のせいだよね、、、
「どうした?かづき」
「あっ、ううん。なんでもないよ」
「そ?」
「うん」
気のせい気のせい…。
きっと。
教室に入ると知らない人ばかり…
名簿きちんと見とけばよかったな。
同じ学校出身の人いたかな…?
あーあ、早く家でゴロゴロしたいなーと早速も帰りたいモード。
…
そして机の模様と睨めっこ。
あっ、この机かわいいニッコリしてるスタンプみたいな落書きされてる。
かわいいなぁ。
と少し心が和んだ。
するといきなり後ろから肩をトンってされて、
「さっきはサンキューな!」
と全く知らない男の子から声をかけられた。
「えっ?さっき…⁇」
「うん。オレの落とし物拾ってくれたじゃん。で、わざわざ走って届けてくれた。だから、そのお礼」
とドリンク割引券を渡された。
…なんで学校に割引券持って来てるの?
って…、今はその話じゃない。
「えっとー…それは多分わたしの双子の姉かもしれません。」
と、一応割引券を返した。
「えっ⁉︎双子なの?じゃあ、さっき一緒にいたのは彼氏じゃない⁉︎ってか…えっ⁉︎どっちに彼氏がいるの?」
と慌てる男の子。
…ん?
「えと…」
なっちゃんがさっき誰といたかまではわからない…んだよなぁ。
でも、こーたといたとき誰かに見られているような気がしたのは、もしかしてこの人が見てた…っぽいけど…。
「ごめん。なら双子のもう一人の方に放課後でも声をかけてみるわ」
といいその人は、わたしから少し離れたところの席に座った。
帰り際、一応なっちゃんはわたしにすごく似ているからと朝の男の子に言って教室を後にした。
そしたら、まさかの…
続く。