…訳の分からん生き物だ
最初にナレーター挟みます…w
柚木と比べて他人への態度が少々きつい様子の望南。
本人は気付いていない様だが周りから見たら自明の理であった。
73番隊のメンバーは、男3、女3の比較的バランスの取れたチームである。
(ちなみに、吉岡は失敗して研究所に連れていかれた)
メンバーの紹介をしておこう。
「男」
霜槻 望南
田辺 嘉人
鐘成 響(隊長)
「女」
如月 柚木
三浦 優
原瀬 由紀
この3名だ。
三浦と原瀬は親友みたいな関係で、いつも2人で居る。
最近は三浦に彼氏がいるみたいで、三浦の惚気話を原瀬がウンウンと一方的に聞かされている状況だった。
その件で三浦は調子に乗ったのか、俺にまで惚気話を振ってきた。
「彼氏にペン買ってもらった!見て霜槻君!」
「それはいいな、ペンは愛と違って形が残る。君の白馬に乗った王子様も数ヵ月後にはほかの女そのペン以上の金をかけホテルへ行き腰を振る。に大体女は男を過大評価し過ぎだ。男は馬鹿だと言われるが、それは至極当然のこと。女は頭を使って動くが、男は性欲という感情のみで動いていると言っても過言ではない。」
さらに望南は続ける。
「男が乗りたいのは白馬ではなく裸になった君の上。いいことを教えてやろう。男が声を褒めた時、それは君の喘ぎ声を想像している。男が君のスタイルを褒めた時、それは君に子種を植え付けたいと思った時。男が君の性格を褒めた時、それは君が性行為をしている最中の君の態度を想像している。オトコはいわば種を植え付けるためだけに生まれた種子開発マシーンにすぎないのだよ」
「霜槻君ないわ」
ここでブーイングの嵐。
何故だ?
「……全く女というのは訳の分からん生き物だ」
と漏らすと、鐘成隊長にぶん殴られた。
「何言ってんだこのバカ!お前が率先して隊内のモチベーション下げてどうすんだよ!」
「いやでも」
「まだ言い訳するのか?」
これは揶揄でもなんでもなく本当に鐘成隊長の顔が般若になってた。
「これ以上口答えするとどうなるかわかってんだろうな?」と言わんばかりの形相だった。
「…悪かった。」
「謝るのは俺ではなかろう?」
と、顎で指示してきた。
俺はその指示通りに三浦の前に立ち、
「さっきは悪かった。」
三浦はポカンとしていたが、すぐに悪戯っぽい笑みを浮かべて、
「わかったならよろしい。このペン素敵でしょ?」
「あぁ。そうだな。」
と、ここでムードが戻った所で鐘成隊長が
「よし、それでは移動する。」
「どこへ?」
「聞いてないのか。座学だぞ。」
「わかりました。」
と、ここで座学室へと移動し、授業を受ける。
基本勉強はできる俺にとってこのレベルは楽なのだ。
「あのー…」
と、71番隊の訓練生が声をかけてきた。
座学は基本的に訓練生の時は2つの隊合同で受ける。
「ここの問題がわからないんだが、わかるか?」
「こんなんただの応用。ここを移動させて計算したら簡単だ。」
「うお!?すっげぇなお前!お前名前はなんて言うんだ?」
「…初めにお前から名乗ればどうなんだ。」
「悪ぃ!俺は山崎 空!71番隊の隊員だ!」
「…霜槻望南。」
「霜槻か!これからよろしくな!」
「…おう。」
こうして無愛想な霜槻君に初めての友人(?)が出来たのであった。
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