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敗戦国の精鋭竜騎士 〜添えるは箱庭お嬢様〜  作者: 水無月 純/横澤 青葉
5/10

解放するから自由に生きてくれ

「え、でっかすぎねぇ?」

「何言っとるん?これ通常サイズじゃけん。」

「は?」

「望南のドラゴン見せんなさい。」

「ごめん無理。」

「何でじゃ?見せろ!」

「無理。無理です」


と、この時、あのバカが鞄の中からシュッと飛び出し、


「いつまで我をこの狭い所に閉じ込めておくつもりじゃ!」

「あっ…」


あーあ。絶対笑われる。馬鹿にされる。中二病丸出しのドラゴンなんて笑われる。

─と思ったが、柚木は真っ青な顔をして立ち尽くした。

若干冷や汗もかいている。


「ど、どうしたんだ?」

「そ、その龍の名前ってわかる?」

「確か…ニーズホッグって言ってた様な…」


ここで、柚木は震え始めた。


「に、ニーズホッグって…」

「え、これ普通のじゃないのか?」

「何言ってるの!?これ冥王級じゃけん!」

「なんだ?それ。」

「いい?ドラゴンは通常級、上位級、そこから神級だったり冥王級って分かれるんじゃ。神級はまさに英雄だと言われるけど、冥王級は言うなれば災害。契約者は最悪死罪になるけん。」

「まじ?ほんとに?」

「うん。」


まじかよこいつ。てか死ぬじゃん。こいつのせいで。


「よし、ニーズホッグ。これまでありがとな。解放するから自由に生きてくれ。」

「それは無理だな。」

「なんでだよ。」

「もう契約したんだ。それも心臓にな。だから離れるのは大丈夫だが、俺が死んだらお前も死ぬ。後、2体契約するのは無理だ。身体が持たないぞ。」

「いわゆる詰みって奴か」

「まぁそうだな。」

「少し待っててくれ。」


と言って望南はドラッグストアへと駆けて行った。

そしておよそ5分後。買ってきたのは洗髪料だった。


「おい。お前冥王級なんだから他の属性も使えるだろ。」

「まぁ、多少はな。」

「何属性が得意だ?」

「勿論死属性だな。」

「よし、それは皆が見てる前では使用禁止。」

「は?」

「お前は死にたいのか。」

「人間が何人いた所で俺には勝てないさ。」

「成長してから言え。」


まだ可愛い、幼いドラゴンがそんな事言ったとて説得力はない。

ニーズホッグはぐぬぬと唸っていたが、尻尾をぺたんと下ろし


「わかった。」


と告げた。

そしてその時


「可愛いいいいいいい!!!!」


柚木が暴走し始めた。

今の仕草がたまらなく可愛かったらしい。

ニーズホッグを抱きしめ、頬ずりしている。

だがそんな事をしている暇はない。


「お前は四大属性は何が得意だ?」

「そこまで差は無いが、よく使っていたのは炎だな。」

「どんぐらいなんだ?」


そうすると、上に向けて炎を吹いた。

豪炎だ。言葉を失った。

唖然としていると、ニーズホッグが振り向き


「どうだ?」

「よし、お前は火竜(サラマンダー)じゃなくて業火龍(イフリート)だな。」

「賛成。」

「よし、じゃあ染めるか。」


袋の中から赤色の洗髪料を取り出し、ニーズホッグの前に出した。

そして、嫌がるニーズホッグに、赤色の洗髪料で毛を染め、完全にイフリートの幼竜にした。


「よし。これで充分だな。」

「成長して紋章に反抗出来るようになったら痛い目見せてやるからな。覚えてろよ。」


目の前の龍はご立腹だったが。

今回は少し短かった?

更新遅れてすみません!

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