表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
首斬り魔王少女  作者: 有寄之蟻
・本章・
9/17

vs魔王

魔王城を目指して十日目。


様々な魔物を倒しながら、ついにミツリたちは魔王城へと辿り着きました。


魔王城は黒々として禍々しく、いかにも魔王城ですというような建物でした。


その門は大きく開かれていて、まるでミツリたちを誘っているようです。


ミツリたちは、緊張に身を固めながらも門をくぐりました。


魔王城の中でも、色々な魔物が襲ってきました。


しかし、それらを全て斬り捨てて、ミツリは進んでいきました。


やがて、重厚な扉に辿り着き、開いた先には大きな広間と数段の階段、そして黒い玉座にどっしりと座り、高みから彼女たちを見据える魔王がいました。


ミツリたちが近づいていくと、扉は勝手に閉まり、魔王がゆっくりと立ち上がりました。


その顔に、ニヤリとした笑みを浮かべています。


"歓迎するぞ、人間共!俺は魔王スキミュラだ!"


低く威圧するような声で魔王スキミュラは怒鳴りました。


ミツリを庇うように近衛騎士団長が前に立ち、剣を構えます。


右には魔術師が、左には高位神官が立って、それぞれが魔術と神聖術の発動を準備します。


近衛騎士団長が自分の名前と肩書きを叫び、魔王を倒しにきた事を告げました。


それを聞いた魔王スキミュラは大きく笑います。


"矮小で脆弱な人間如きが俺を倒すだと?片腹痛いわ!できるものならやってみろ!"


すると、魔術師が、魔王を倒すために召喚した『勇者』がいると叫びました。


"『勇者』?・・・まさか、その小娘が?"


訝しげな魔王の前に、ミツリは進み出ます。


「初めまして、魔王スキミュラさん。私は『勇者』のミツリといいます。会ったばかりですけど、さよならです」


そして、ミツリは歌うように囁きました。


"死すべき者に憐れみを

仇なす者に死を"


魔王スキミュラの頭が、訝しんだ表情のまま、床に落ちました。


血が勢いよく噴き出し、鉄の臭いが一気に広まります。


不意に、広間は暗闇に包まれました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ