召喚
とある王国は、魔物の被害に困っていました。
その国は魔界のすぐ隣に位置していて、魔界から魔物がやってきては、村々を襲ったり、作物を荒らしたりしていたのです。
困っていたのはその国だけではありません。
人間の歴史の中で、強大な力を持つ魔族に滅ぼされた国がいくつもありました。
現在は六つの国がありますが、魔界に隣り合うその王国は、最も魔物の被害が多く、いつ魔族に滅ぼされるかもしれないと、戦々恐々としていたのです。
魔界には、魔族と魔物を治める魔王がいると言われていました。
魔王を倒せばこの恐怖もなくなると信じて、人間たちはずっと研究を重ねていました。
ある日、魔界に隣り合った王国で、ついに一人の魔術師が魔王を倒す方法を見つけました。
それは、別の世界から魔王を倒せる者を呼び出す、召喚術というものでした。
それを知った国王はさっそくその召喚術を行うように命じました。
召喚術は、国王、宰相、神官長、近衛騎士団長の立ち会いの元、行われました。
そして、一人の少女が召喚されたのです。
誤字・脱字などがありましたら、遠慮なく言っていただけると有難いです。
また、作中には、作者の自作した造語が多々出てくるかもしれませんが、なんとなくフィーリングで読んでください。