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「はい。」
『りんー?あのさ、今日暇?』
夜、かながかけてくる電話はもう日課みたいなもの。
かながサイトで男を見つけてあたしを誘う。
もう、定番のパターン。
『今日さ、めっちゃ男前な人と遊ぶ事になってんけど
りんも一緒に遊ぼーや!ひまやろ、どうせ。』
はいはい、どうせあたしは毎日する事もなくひましてますよ。
本当にかなの言葉は年上のあたしをなめてるとしか思えない。
まあ、あたしが最初かなに出会った時に優しくし過ぎたから仕方ないけど…
「ええよ。」
『よかったー!りんやったら来てくれる思ってたし
もう相手には言ってあるから』
あたしが電話に出なかったらどうしてたんだろう…。
かなは、その男達と合流してからあたしを迎えに来るそうだ。
電話を切り準備をしていると部屋のふすまが勢いよく開く。
「あんた出かけるんか?」
「うん。」
少しの沈黙が辛い。
「じゃあ、朝まで帰って来んといてや。」
「うん。」
母も妹もあたしと違って毎日忙しい。
仕事に学校にそれぞれの生活がある。
夜中に家に出たり入ったり
小さい家だったからドアの開閉の音・歩く音全てが響き迷惑をかけているのは分かっていた。
だからって母に言われるそんな言葉に最初は落ち込んでいた。
少しくらい心配してくれたって…
もう慣れたけど。
出かける準備を終え電気を消し、あたしは静かに携帯を見つめる。
真っ暗で無音のあたしの部屋で光る携帯を見ていると何だか色々と考えてしまう。
明日は何をしているだろう。
明後日は?明々後日は?
来月は?来年は?
何日経っても、何か月経っても
何年経っても…
きっと今と同じように暗闇の中、携帯を見つめているのだろうか。
そう考えると辛くなってしまう。
あたしなんかって思ってしまう。
そっと携帯を閉じた。
考える事から逃げた。
何も考えないように、何も見えないように
そっと瞼で瞳に蓋をした。




