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夏生詩集2

パリンパリン

作者: 夏生

呼び鈴が世話しなく鳴った

はいはい、と畳み掛けの

服を放って玄関へ向かう


早く早く

甲高い声が急かしてくる

ドアをあけると

ランドセルが飛んできた


注意も文句も

言うまえに腕を引っ張れ

サンダルばきで

寒さきびしい外へ


なに、なに?

ほら、ほら、こっち


駐車場へ出て

小さな指先の向こう

大きな水溜まりは

シワと亀裂を走らせて

いた


ほら、パリンパリンなの!

お気に入りの靴の先っちょで

硬くなった水溜まりを

ツンツン蹴る


ほら、あっちにも!

あっ、これもだ!


嬉々の声が響く


雪はすぐになくなって

しまったけれど


いつもと違う

わくわくは

ちゃんと見つけられたね



私も

サンダルの先っちょで

硬くなった水溜まりを

ツンツン

パリンパリン


おっ、ここにもあった!




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― 新着の感想 ―
[一言] いや〜読みながら微笑んでしまうほどにほっこりしました。
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